日々是Is'+ (アイズプラス代表 池照ブログ)

Is'+の視点による人事、キャリア、その他もろもろについての徒然 ver.1

3ケ月で表情が変わる(プログラムの発表から)

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4ケ月にわたるダイバーシティプログラムの最終日である発表会がありました。日系メーカーで実施されているこのプログラムは、女性リーダー層対象に全4回にわたるキャリアxEQプログラムを実施。同時にその上司層を対象に全3回にわたるダイバーシティxEQプログラムをクラス単位で実施し、最終日は全員が一同に会し女性リーダー一人一人が自分自身がこの3-4ケ月の取り組みについて発表するものです。

発表は3分間、発表形式は自由、とにかく3分間を自分自身が
・設定した目標、
・取り組んだこと、
・周囲の巻き込み、
・周囲の反応やフィードバック、
・自分自身の変化、そしてこれからについて

などを発表してもらうものです。
同時にプログラムを受けた上司の皆さんも全員参加し、発表者である女性層、そして上司の全員が発表した方一人一人に対してコメントをします。
製品や戦略のプレゼンでなく、「自分自身の変化」について3分間人前で発表する機会、これはなかなかない機会です。

今回の発表では、表情の変化がとても印象的だった参加者がいらっしゃいました。4ケ月前のスタート時、ほとんどの参加者の気持ちは圧倒的にネガティブです。
”この忙しい時期に、
なんで私がこの研修に呼ばれたんだろう、、、
キャリアとかEQとかよく分からない言葉ばっかり、、、
上司達の前で発表まであるなんて、、、、😭”
ちょっと私の妄想も入っていますが、こんな気持ちで初日に来る方が多いことは確かです。表情も暗めですから。

「このプログラム期間中に、自分自身にも強みがあること、そしてその強みを上司も認めてくれていたことに気づき、自分から発してみることでこんなに気づきがあることが分かりました。同僚にも自ら発信してみることで相手の考えが分かり、これまで誤解や思い込みがあったことにも気づけました。何より、上司と話すことに抵抗がなくなり、少し楽しみさえ覚えています」と発表した彼女の表情が素晴らしく美しかったこと、忘れられません。
「素晴らしい発表でしたね」と感想を述べると、「一回目の研修の時に、池照先生が声をかけてくれて”なんだかハードル高いです”と言ってら”できるよ、一緒にやろうよ”と言ってくださって、それで3ケ月やってみようと思えました」とこれまた素晴らしい笑顔でおっしゃって下さったことが私の宝です。

「自分にはできる、あるいはできるようになりたいと思ったら、とにかく始めること。大胆さが才能を生み、魔法を生む」とは、ドイツの作家であるヨハン・ゲーテの言葉です。

新しいことが目の前に現れた際、「自分にはできない、無理、やめたい」という思考は本当にインスタントにでてきますよね、、、。私自身も先にネガティブな思考が生まれる特性が強かったです。そうネガティブに思うことを自ら認め、「できないって誰がきめた?」とEQ素養の「楽観性」の開発にもなる自身の感情と向き合い思考の行先を考える訓練から視点が変わってきました。自分に問う、これができたらかつての自分と同じように立ち止まっている仲間に声をかけていけばいい。

ちょっと背中を押してもらう一言のパワーは計り知れなく、あの暗かった表情が3ケ月で人前で堂々と発表をする凛としたものに変わるんです。そんな相互な力が、社内や部内、職場で展開されたら素晴らしい!そんなちょっとした変化を夢見て、37期を迎える発表会が終了しました。

このプログラムでは、EQI(行動特性)検査を受検し、自分自身の行動特性を数値で把握した上でこれを目安にアクションプランをたてて約3ケ月間の行動開発に挑戦します。この時に弊社で紹介しているのが「ほぼ100シート」です。弊社のプログラム参加者は弊社が運営するEQオウンドメディア【EQ+LAB.】からダウンロードが可能になっており、多くの方に活用していただいています。

EQ+LAB | 感情マネジメントで世界にポジティブチェンジを起こすヒトのための総合メディア



3ケ月で人の行動が変わる、そう実感していただいた参加者の皆さんの今後が本当に楽しみです。

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ICの仕事術 【自宅仕事の4つのコツ】

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アイズプラスチームミーティングの一場面



IC(インディペンデントコントラクター)の働き方として代表的なのが自宅を仕事場にすることです。私も起業した最初のころは自宅をベースに仕事をしていました。

2018年時点、日本でいわゆるフリーランスで働く人の数は1,119万人(全労働人口の35%)で、3年間で22%以上の伸びを見せています。フリーランスの約80%は自宅をベースに働いていると言われ、その意味でも「家で仕事をしている」人の数はここ数年で飛躍的に増えていると言えます。在宅勤務、リモートワーク、テレワーク、モバイルワーク、ワークアットホームと言い方は様々あれど、この働き方はすでに日本で働き方を語る際に代表的なものの一つと言わざるをえません。

・通勤時間がなくなる分が有効に使える
・自分の仕事に集中できる
・何より、組織(のわずらわしさ)から開放される!
といいことづくめのように言われたものですが、実際にICやフリーランスになって”そこまで薔薇色な働き方でもない”と感じる方も多いようです。事実、私の知る数名の方はこの働き方にどうしても慣れずにICから企業人に働き方変更した方もいらっしゃいますし。 

今日は、この13年間のIC経験から”自宅仕事で成果を出す4つのマネジメント”をお伝えします。ぶっちゃけ、自宅仕事(リモートワーク)はこの4つをマネジメント(目標を設定してありたい姿に具体的ステップでもちこむ)することでとても上手くいきます。 

1. 場のマネジメント
2. 時間のマネジメント
3. 業務のマネジメント
4. 自分のマネジメント

1.場のマネジメント
アメリカのドラマにでるような広大な家に住んでいない限り、または自宅で仕事をすることを前提にしているフリーランスでもない限り、「仕事のためだけ」に部屋をもつことはなかなか難しいものです。多くの方は、仕事場というより、仕事のスペースということでパソコンの場所が仕事の定位置となっているのではないでしょうか。隣では家族が食べたおやつのお皿がそのまま置いてあり、子どもがやりかけている漢字練習帳が開いたままなんてこともあるでしょう(私はそうだった)。 

自宅仕事をする時間の長さにもよりますが、仕事に集中できるスペースをできる限り確保しましょう。理想的には部屋、でなければデスク一つ分、もしくはパソコン+αのエリアをプライベートな空間と分けておけるようにするのです。これにより、家の電話や家族が見ているTVを言い訳にしない集中の場をえることができますから。

「こっからは私のお城よ」自分の城の境界線は自分でひかなきゃわからない、ですから。

2.時間のマネジメント 
自宅仕事をしようと思う人の多くが目指すのは、時間を効率的に使うことでしょう。スマホの画面すら見にくい満員電車での往復通勤時間や何日に何度も遭遇する退職する人のうわさ話の時間、こんな時間がなくなるだけでも私の仕事生産性は2倍にはなるんじゃないか!とは皆が想うことらしい。

”あなたに時間がどれだけあるかというのは問題ではない。むしろ、時間をどう使うかが問題なのだ”とは、米国の能力開発の権威、ケイリー・グリーソンの言葉です。どの時間にどのくらい自分が集中し、この時間内に内を達成するのか、どの時間に何をするのかをマネジメントすること。私は、自宅仕事こそ”時間当たりの生産性=時給の質を上げること”にストイックになる必要があると考えています。仕事の時間、インプット&アウトプット、そして家族との時間と休む時間、これらを”自分で”マネジメントする力が必要なのが自宅仕事なのです。私は子どもが学校で配られる時間割をなぞらえて、自分で時間割を創るようにしています。子どもの時間割に見る学習(大人としては仕事)時間に体育の時間(運動)や給食時間(食事会食)、そして休む時間も含めて、大人には自分の時間割をクリエイトすることが必要になってくるものです。

パジャマでも仕事はできる。だからこそ意図をもつ時間の使い方が自宅仕事を強くする。

3.業務のマネジメント
人と関わるのが煩わしてくて、人に仕事をじゃまされたくなくて自宅仕事をしたいという話もよく聞く話です。でも考えてみましょう。私たちがする仕事はチームで、組織でする仕事なんです、だからあえての「自宅仕事」に意味がでるんですね。もとより業務委託などで一人で山にこもってでもできる仕事なら、あえて「自宅仕事」を選択することはないでしょう。チームで仕事をする以上、自宅だからといって引きこもらず、自らの仕事を「見える化」することが周囲にも、そして自分自身にも安心感を与えます。報告、連絡、相談、新入社員の頃に教わったこの3つは、実は、新入社員はよりもこの「自宅仕事」の極意なんです。

人は視覚からの情報を得ることが一番多く、そして視覚からの情報を一番信頼してしまうことはデータが示しています。この一番信頼する見える関係から物理的になくなる「自宅仕事」を選択するなら、それを補うような「見せる化」が必要になってくるのです。いつでもTV会議などでミーティングができるようにしておくのも一緒に働くメンバーに安心感を与える「見える化」のひとつですね。

弊社アイズプラスは関わるメンバー全員がリモート(自宅)ワークです。その中で私が気を付けていることの一つがプロジェクト進捗や目的などの数値で見えることはもちろん必要ですが、私がよりこだわるのは数値で見えない定性的な部分の「見える化」「見せる化」です。何を感じ、想っているか、そんな部分が見えるようになることは、物理的な距離よりも心が近くなったりするものです。

業務の進捗や工程管理だけでなく、あなたが何を感じ、何を不安とし、何を喜びとしているのか、そんな「心の状態」も見えるx見せるかすることが「うまーくいく自宅仕事」のキーポイント。

4.自分のマネジメント

一日中パジャマのままでいても仕事ができるもの自宅仕事です。そう、誰の目にもふれなくても仕事ができるのが利点でもあります。 

よく女性から言われるのは「メイクしなくても、髪の毛セットしなくてもいいんですよね」ですが、本当にそうしたのはこの10年以上の間で2日程度です(でも、してる、、、)。たまにしか自宅仕事をしない人ならもちろんそれでよいでしょう、ですが、誰かとチームになり日常的に自宅仕事を続けたいという人なら「仕事に向かう自分」をセルフマネジメントすることが継続の肝だと考えています。朝同じ時間に起きる、身支度をする、場を整える、仕事へのモードを入れる、これ、とっても大事なスイッチです。私の場合は、「仕事はじめまーす!」と元気よく声を出す事にしています。人間は声を出すことによって自分に暗示をかけられるといいます。そして、サポートが必要な時、誰かの知恵を借りるときも同じです。自分の得意・不得意、好き・嫌い、モチベーションの有無、コミュニケーションスタイル、などなど自分を知り、自分のキャパをしり、どんな時にサポートが必要かも発するのは自分です。そのためには、定期的な客観的視点での質問の時間「どうよ最近?」の自問自答も必要ですね。

快適な自宅仕事を継続するためには、「自分」に興味をもって常に問うこと。スイッチ入れるxスイッチ消すはご自身で!


なんてブログを自分に向けて書いていたら、こんな記事をみつけました。書いていることはかぶっている部分もありますね。自宅仕事の悩みも課題も、万国共通な部分が多いようです。

ICの仕事術、今後もご要望に応えられる部分をできるだけブログにしていきます♬ 

写真はアイズプラスのチームミーティングの様子です。今回のチームは5名の4名のファシリテーターとプロジェクトコーディネーターのチーム、全員がリモート(自宅)ワークです。1時間での会議を終え、今月からスタートする某メーカー企業の全国イベントをリードします。今年も、楽しみな仕事が満載です!

hbr.org

「らしさ」の話1 【○○さんらしさって】

先日、一緒に仕事をする先輩から
「池照ちゃんらしい色使いだよね」と
着ている服装を褒めていただきました。

とっても、嬉しい。

私たちアイズプラスは、
2018年の株式会社化から会社の基本方針
【Our Way】新たな活動コンセプト 
~Live your own~ あなたらしい生き方を 
を加えました

is-plus.jp

 

「らしさ」ってなんだろう。。。 
今日はちょっとそのことを私なりに
まとめてみたいと思います。

「女の子らしくしなさい」
「日本人らしく会議では静かにしててさ。。。」
外資系らしい感じがする」
などとよく使う「らしさ」ですが、これは
よく考えてみれば外側からみる「属性によるラベル付け」
にあたりますよね。何かを集団単位でラベル付けして
その集団を一般化して「普通○○っていったら」
というくくり方なのかと思います。
集団としてひとくくりにされることを安心と
感じて心地よく想う人もいれば、
ひとくくりで語られることに違和感を感じる人も
いるでしょう。 

一方、個人単位の「らしさ」はどう見いだすのか。
私自身が書き出しているのは以下の方法です。

好き ⇔ そんなに好きでない
得意 ⇔ 不得意なほう
大事(価値観)⇔ そんなに価値をおいてない
夢中になる ⇔ そうでもない
こだわってる ⇔ そうでもない 


左側に入るものを出していくと
なんとなく自分の「らしさ」が言語化されて
いきます。 

 人が好きで、
 人の成長するプログラム企画が得意、
 今は家族との時間がすごく大事で、
 最近は近所の散歩に夢中になっていて、
 研修は制度設計にはどこかしらにユーモアを
 入れることにこだわってる 

自分のことをこう書き出してみると
上位3つ(好き、得意、大事)は
自分の内面にコアにある部分で
(比較的長時間自分の核になってる)
下位2つ(夢中になる、こだわり)は
ここ最近の自分の中の流行になっている部分。

あくまで自分から発する
この5つを整理することで
「あなたらしさ」は他のだれのでもない
「今のあなたの”らしさ”」に
なっていきます。

一方、周囲の人が指摘してくれる「あなたらしさ」
は自分から発する上記5つとは違うこともあります。
周囲から見える「あなたらしさ」はどうやって
言語化されているのでしょう。

私たちが意図をもって周囲に伝えない限り、
あなたが自分の「らしさ」と思う上記の
コアな部分(好き、得意、大事)は相手
からは見えにくい部分です。

周囲の人はあなたの、
 服装、これまでの言動や言葉遣い、家族構成、
 経験や経歴、身に着けるもの、よく食べているもの
 友人のタイプ、雰囲気、属性  などからあなたを見て
「あなたらしさ」と言ってくれるのです。
これは、よくあなたを観察していたからこそ
言えること。これは感謝ものです。

ですが、違和感を感じる人もいるでしょう。
「本当の私はそうじゃないのに、、、」
「誤解されてるかな、、、」と。
それは、あなた自身が自分のコアな部分を
相手に伝えきれていないからではないから
でしょうか。軸となるコアな部分は自ら伝え
ていかなければ相手には決して伝わらないのです。

私は事業会社にいた時代からダイバーシティ施策や
女性活躍推進プロジェクトを担当していますが、
その時によく聞かれた言葉が「女性らしい仕事の仕方」
や「女性らしい感性を発揮する仕事」という言葉です。
「池照さん、すごく女性らしい感性でいいね」と
褒めていただくこともありましたが、私が一番嬉しかった
のは「この企画、池照さんらしいね」という
長年私の仕事ぶりを見てくれた
尊敬する上司からの言葉でした。
女性という属性でくくらず、私という個人を
それまでの私の発言や価値観の置きどころから
感じて言ってくださった「らしさ」だったからです。

これは私にとってかなり嬉しいこと。
この経験から、私はリーダーがメンバーに
関わり、観察して「らしさ」をみいだし、
メンバー自らも「らしさ」を表現できる習慣
をつくり、それを「つよさ」にしていく
しくみやしかけ作りをすることを心に決め
EQ事業や組織開発を進めています。

自分の「らしさ」を知りたいと思ったら
まずは3つのコアな部分、そしてその他の
部分をあれやこれやと書き出してみることを
おススメします。
自分ではなかなか書き出せない場合は、
「感情」に着目してください。
何をしていると嬉しいのか、つまらないのか、
笑顔でいるのか、疲れているのか、、、。 
そんな自身の感情の気づきから、
好き⇔嫌い 心嬉しい⇔心が曇る 快⇔不快
が分かってきます。
それでも見いだせず、だれかの手を借りたいなら
素直に周囲に頼ってみましょう。
「らしさ」を表す言葉を3つずついただく、
または、様々な言葉の中から選んでいただく
ようにするなどです。 

そして誰かから「らしさ」を指摘してもらったら、
嬉しければ見て下さったことや共感してくださった
ことに感謝を伝えましょう。
逆に、違和感を感じたら、
自分のコアな部分をきちんと伝えることに
もう少し時間をかけていきましょう。
まだ相手には属性や見えやすい部分のあなたしか
映っていないということです。もしその人と
一緒に仕事をしていく、「らしさ」を出して
仕事したいとあなたが想うなら、伝える努力を
していくのです。

「らしさ」は誰かに決めてもらうものでは
ありません。
ましてや「自分らしさ」は自分でみつけて
自分で形創るもの、そして完成形を無理やり
創る必要もありません。
それからもう一つ、
「らしさ」は変化していくもの、
アップデートも必要です。

「らしさ」は自分を表し、
自分にエネルギーを与え、
自分を肯定するパワーワードです。
だからこそ、自分も相手も肯定する
パワーワードとして使いたいと
あらためて感じています。 

「らしさ」を「つよみ」にする
そんなコンセプトで、アイズプラスは活動を
続けていきます。 

こんなことを考えながら出張時間の合間に友人と話しながら描きました↓

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アイズプラスファシリテーター 基本原則「あいうえお」

アイズプラスファシリテーターの皆さんには
以下のような基本原則を一緒に学び、そして
現場で発揮していただいています。

ファシリ―テーションワークショップ
はお陰様ですでに様々な企業で展開させていただき、
組織リーダーの方々の「イケてるファシリテーター化」を
進めています。
対象者は、
・企業の人事、人材育成担当者で組織開発をする方
・地域やコミュニティ活動で会議をファシリテーションする方
・プロジェクトの担当として会議やミーティングを担当する方
ファシリテーションの基本と実践を学びたい方 
ファシリテーションに興味のある方  

ファシリテーションワークショップの概要は、

ワークショップ内容
1.What /ファシリテーションとは?
2.Why / なぜファシリテーションが必要か?
3.How /   

  ファシリテーションの形

  ファシリテーションの基本(マインド)

  ファシリテーションの基本(スキル)

  ファシリテーションに役立つアイディアやヒント集

4.ファシリテーションの実践
5.振り返りと次なるファシリテーション像に向けて

概要
・上記内容を2時間x2回 
(開催はご相談によって決定します)

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プログラムを通して基本原則として取り入れる
「あいうえお」です☟

アイズプラスファシリテーターの基本原則

: 安心・安全の場をつくる

: 意見を出してもらう

: (どんな意見も)受け入れる

: 遠慮をさせない工夫

: オープンな環境・雰囲気作り 


【参加者コメント(一部抜粋)】
これまでにご参加された皆さんのコメントです
・人事という立場で必要な姿勢や基本的なファシリテーションが理解でき、とにかく楽しく学べました。
外資系企業人事担当)
・これまでずっと「場がもりあがらない」理由が分かりました。明日からは自分自身がまず楽しみたい。
外資系企業開発部門マネージャー)
・部署的に必要ないと思い込んでいたが、これは学んでよかった。チームを持つ人は全員受けた方がいいと思いました。
外資系企業生産部門リーダー)

皆さま、ご参加・ご協力ありがとうございます!


 

 

【EQx子育て】一人で子育てしないこと 

息子を授かった時に決めたことがいくつかあります。そのうちの一つが、「私と主人だけで子育てしないこと」です。数年にわたる不妊治療の末に授かった子どもでもあり、いったんは「子育てに集中したい」と妊娠時の課長職を辞めてもいましたが、生まれる前から「どうやって私達以外の大人にかかわってもらえるのか」「どうしたらどれだけ多くの様々な大人と会える機会を増やせるのか」を意識的に考えていました。 

「子どもは家庭だけで育つのではなく、社会全体が育てるもの」

子どもが自分の意思をもち、気持ちを言えるのようになり、自ら選択して行動ができるようになってほしいと願っていた私にとって、私(と主人)の価値観よりもより多様な視点や価値観に触れてほしいと願っていたからです。そのために取り入れたことの一つが子育てにベビーシッターさんを巻き込むことです。

当時まだあまり普及していなかったベビーシッターサービス、保育ママサービスなど
できる限りほとんどのサービスを試し、自分なりに検証を加えていったりしました。
もちろん、それなりにコストはかかりますが、それでも得るものがきっと多いと確信し、数人の方と面談をしながら結果2人の方にお願いすることになりました。私がお願いをしたのは、一緒に宿題や勉強をするよりも、「もう一人のおうちの人」として様々な経験を一緒にしていただくことです。一緒に買い物に行く、料理をつくる、洗濯物をたたむ、掃除をするなど普段私ができない(もしくは不得意)ことを一緒にやりながら彼と時間を過ごしてもらいました。この2人のベビーシッターさんはそれぞれ得意分野が違い、それぞれにお得意な「料理」と「掃除」を毎回いっしょにやっていただくことにしたものです。

その先に見ていたのは、どの場に行っても彼がその場の人間関係を自分で創れるようなることへの挑戦です。実は、私のような自営業は毎週必ず夜にも仕事が入っている訳ではありません。シッターさんにお願いしなくてもよいスケジュールなことも多々ありました。それでも、私はあえてシッターさんをキャンセルはしませんでした。その代わりにその時間を自分のために使って学びに行ったり、息抜きをしたり、時には近くの喫茶店で仕事をして時間まで待つこともありました。毎週この時間は息子にとって家庭外の人と交流する時間とし、それがきっと彼が多様な人達とのコミュニケーション力を高めることにつながると確信していたからです。息子は、それぞれのシッターさんに私には言わない(もしくは言えない)ことも話を聞いていただき、それが彼にとっても、そして私にとっても大切な機会となっていたのです。

その他にも、ママ友や近所の方など本当にたくさんの子育て支援者、そして週末にはスポーツを通して大人の方々に関わっていただいています。ここ数年は競技人口が少ないウィンドサーフィンの世界に身を置き、お陰様でたくさんの大人の方々に関わっていただきながら活動を続けています(ウィンドサーフィンは道具が大きく、海での競技なために大人がついていないと練習も活動も不可能なスポーツです)。

EQのコンピテンシー*に「結果を見据えた行動選択」があります。これは、目先のメリットだけでなく、本来のあり方や本質に従って行動をとる、というものです。衝動的な感情は認め受け止めながらも、どんな未来を創りたいのか、どんな目的を達成したいのかを見据えて、最適な行動選択をとる。これも感情を「知性」として扱うEQ(感情知性)の能力の一つなのです。

「やっぱりお金がもったいない!」「子どもと一緒にいたいーーー」等、子どものことになると普段は比較的衝動的な行動をとってしまうことを私は自分の課題として把握していました。だからこそ、彼を授かった時に決めたことが「一人で子育てせず、できるだけ”おもろい大人”との接点を増やす」ことでした。

こんな時に発揮を期待するEQの力のひとつは、
周囲を巻きこむための「柔軟性」です。

柔軟性は、考えの幅広さと視点の多様性のこと

であり、自分の考えや視点だけに固執せずに
幅広い考え方や視点、意見があることに気づき
それを認めて取り込んでいくこと、です。
これには、周囲に支援を依頼する「発信力」も
必要ですね。周囲の人にどうかかわって欲しいのか、
どんな風に力を貸して欲しいのか、これをきちんと
伝えることも必要ですから。

 

ところで、最近つくづく感じるのは「子育ては己育て」です。子どもを育ていることは、そのまま、いえそれ以上に私自身が育てられていると実感しています。
子どもは社会が育てるもの、それそのまま”己は社会が育てるもの” ですね。

という訳で、今日も息子を含む多くの方との関わりが、私という「己」を育ててくださっています。まだまだ伸び盛り・・・!を信じ、今日もがんばります!

 

*コンピテンシーコンピテンシーとは組織行動学の言葉で「成果につながる行動特性」のことです


📷天気のよかった週末は、近所の材木座海岸までウォーキング
してきました。朝の澄んだ空気の中、富士山が綺麗でした🗻

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【EQx子育て】ToDoからToBeな声かけに

 毎年担当しているクライアント企業での
「復職セミナー」これは、主に育児休業*を取得
した社員が職場復帰するタイミングで参加する
セミナーです。

通常、このようなセミナーでは 
職場復帰するための制度説明を人事部が実施し、
私が担当するのは復帰にあたり、これからの
育児と仕事を進めるにあたっての
スタンス(マインドセット)と
スキル(人に依頼する、時短スキル、
プロジェクトマネジメントなど)を学ぶこと
が一般的でした。

ですが、今年は少し依頼が違いました。
「感情知性(EQ)を子育てにどういかしたかを聴きたい」
という依頼だったのです。しかも常駐スタイルで
担当しているクライアント2社からです。
今年、私の息子が現役高校生で
ウィンドサーフィンのプロとしてデビューしました。
まだまだ実績をつけるのはこれからという彼ですが、
彼は17歳という若さで自分の道を一つ決めたことは
確かです。2社の事務局の方は偶然にもそれをご存知
で下さり、また両名ともに子育中のワーキングマザー
であったこともあり、ともにとても興味をもって
くださりました。
「どんな風に声をかけていたんですか?」という
ご質問に、今年は両社のセミナーには私なりにお伝え
できることをお伝えして参りました。

今日はそのうちの一部をご紹介します。

■「どんな大人になってほしいか?」から考える。

EQは「目的に沿って感情とマネジメントする力」です。
ということは、「目的」をもっていることが大切。
EQを子育てに役立てたいと思った時に一番最初に
描いたのは「どんな大人になってほしいか」という
イメージです。

”健やかな大人になり、自分らしい生き方と家族や
友人に囲まれいつも笑顔で幸せな人生を歩んでほしい。”

シンプルにこれだけです。
これはもちろん、旦那とも話をして自分なりに
ゆるく言語化しています。
私の場合、ここに学歴やどんな仕事をは含まれていません。
私にとって「幸せな人生」をつくる子ども時代とは、

・家族や友人と面白いことを語れる時間を創ること

・美味しいねと話ながら食事が取れること

・しっかりと寝て、しっかりと食べて、心身健康でいること

が一番です。特に子どもの時代は睡眠と食事をとること、
家が安心な場があることが一番と考えました。
学校から帰ってきてからの声かけられる時間は意外に
短いものです。私は最低でも週に2回は子供と食事を
することにしていますので、最低でも週2回がその機会
となります。

学校から帰ってきた時の声かけは
「帰ってきたことが嬉しい」を表す場にする
→ 私は「お帰り~!」と笑顔で嬉しさ表します。
自分の気持ちを表すってことですね。
 
会話は
「今日は何が楽しかった(何が笑えた)?」
「今日は何が美味しかった(お弁当の中で)?」

この2つを聴くようにしています。
この2つを聴いてから、「テストはどうだった?」
「塾のスケジュールはどうするの?」です。

つまり、 ToDo(やるべきこと)でなく
ToBe(どんなあなたでいたの?)を先に聴く です。

時間に追われる母親はどうしてもToDoリストを
何とかしたいと思うものです。
でも大切なことは、「何をこなしたか」ではなく、
「どんなあなたでいたか」のはず。
それならば、大切なことから聴きましょう!
これ聞くと、あとから聞いたテストの点が
悪かったとしても、「ま、笑顔あふれる
一日だったみたいだし、いっか」と、私は
想えるようになった。こっちが大切だからですね。


講演では事前にお伝えしましたが、
実は統計とってれば一番多かった
声かけは「早くしなさいっ!」でしょう。
早く何かをしてほしい、あれも終わらせたい、
あれもやらなきゃとしながらつい言葉がこれに
なってしまうのです。でもいいことがなかった。。。

まだまだ私も修行中。ついToDoからこなしたく
なったりします。その際にいつも一呼吸して想い
なおす「どんな大人になってほしいか」ToBeです。

ToDoからToBeへ。
ここでも役立っている私なりの法則です。
この会話から、少なからず彼の
「自己肯定感」や「ありのままの自分を
受け入れられている感覚」は少しずつは
育っていったのではと希望的観測をしています。

彼は私よりも自分を信じる力があり、
以前よりも格段にそれを表現できるようになっています。

そして今日も、
「かーちゃんが作ったお弁当、
何が一番おいしかった?」
「あー、プチトマトかな」
「・・・ そう  美味しいよねープチトマト ^^;)」
という会話が食卓で笑顔(失笑)を
つくっています。

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週末はすばらしい景色に出会えました。材木座の海にくっきりと映る富士山 しばらく見惚れました。




 

あなたがここにいるのには意味がある 

まだ20歳台で米国の食品会社Marsにいたころ、
よく外国人の上司が参加するシニアマネージャーや
役員との会議に同行していました。
私はまだ若手も若手、「ついて来て」と言われれば
もちろんついて行きますが、
「コピーとったりお茶を出せばいいんだよな~」としか
考えておらず、軽い気持ちで同行していました。

「Kayo、あなたはどう思うの?」
会議終盤で急に問われた質問には最初面くらいました。
「いやいや私 下っ端だし、まだ経験ないし、、、」と。
ですが、彼女が続けたのは
「あなたにマネージャーレベル視点の意見は
求めてない、若手としてあなた自身が感じることを
述べなさい」と。

今思えば素晴らしい機会をいただいたものです。
すごい意見を述べられる訳ではありませんでしたが、
「意見なしに会議に出るべからず」を教わったのは
この時です。これは現在も私の鉄則の考えです。

そして、もし上司やリーダーの皆さんも共感されるなら、
これはまだまだ年長のリーダーから働きかけていくべきでしょう。
「あなたがここにいるのは意味があり、
あなたの視点がこの場に必要」と。

これはEQのワークでもよく紹介する組織の生産性を上げるための
心理的安全性の確保」にもつながります。
チームの中で、自分の存在と意見が尊重されることが、
一人ひとりが力を出すことにつながっていくからです。

グーグルが突きとめた!社員の「生産性」を高める唯一の方法はこうだ(小林 雅一) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

昨年からのワークショップ開催が先週36期を迎えた
日系メーカーの Diverisity x EQワークショップでも、
この心理的安全性をワークを通して紹介しています。

かつての私がそうだったように、上司やリーダーの意図的
な巻き込み(inclusion)が若手の意識と行動に影響を与えます。
私の場合は自分の意見をもってきちんと発していくまでに
かなり時間がかかりましたが、20歳台のあの経験がなければ
きっと今も理解が進まないままでしょう。

どんなチームを創りたいのか、
それは私たち自身が描くように創られていくことになります。 

・・・・・

今回の対人関係知性ワークコンテストの上位入賞者です!
おめでとうございます!ご参加協力、ありがとうございました!
(掲載はご許可済です)

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