日々是Is'+ (アイズプラス代表 池照ブログ)

Is'+の視点による人事、キャリア、その他もろもろについての徒然 ver.1

「キャリアプラン」はだれのもの?

「キャリアの研修って入社以来何度も受けてる。
似たようなことを毎回やっていて無駄だと思います」

ある企業で、女性リーダー対象に実施している
キャリア研修のアンケートにあった現場の声です。
ちょっと残念ではありますが、ちょっと気持ちもわかる、
それでいてよく聞くコメントだったりします。

ですが、その一方で、
「何度かキャリアの研修は受けてきましたが、今回は●●
なところが新鮮な気づきでした」
というコメントがあるのも事実です。

■キャリアってなんだ

そもそもキャリアって何でしょうか?
研修では、キャリア、ワーク、ライフなど様々な言葉が並びますが、
皆さんはこれをどう定義しているのでしょうか?

キャリアとワークとライフ
ここで、これを絵に表してみてください。

どんな絵をかきますか?

これ、私のワークなどで実施するのですが
それぞれ結構バラバラな絵をかきます。

f:id:isplus1:20200212092038j:plain



こんなに絵がバラバラなのに、
上司とは「キャリア面談」しているんですよね。
もしかしたら互いに「キャリア」の位置づけイメージ
全然違うかもなのに。。。 

私が考えるキャリアは、、、の前提のお話は、
それを語る人とは合わせておいた方がいいですね、きっと。

■キャリアのオーナーはだれだ

キャリア研修って、多くの場合は会社が用意するものに
なっています。組織におけるキャリアとは、
就職や出世や現在のポジションのことを指すわけではなく、
働くことに関する「継続的なプロセス」のことを言い、
働くことに関する「生き方」の選択やそのもののことを指します。
つまり、キャリアの主語は「会社」や「組織」ではなく、
個人である「自分」なのです。

つまりキャリア研修って、
個人が自分で選択する働くことに関する継続的なプロセス
について、会社や組織がそれに関する研修を提供してくださって
いるということになります。

キャリア自体は、当たり前ですが「個人」のもの、
そして、会社や組織が提供しているキャリア研修は、
参加する皆さんへの期待やねらいがあって企画提供
しているものとなりますね。 

毎年多くの「キャリア研修」を担当させていただきますが、
目的をもたない研修はありません
(目的が明記されていない場合は、私自身が企画段階で
先方の会社におうかがいして言語化キーワード化します)。

・自らの意思をもち、自律的なキャリア選択できるようになってほしい。
・自らがキャリアのオーナーシップをとり、現場でリーダーシップを
 発揮してほしい 
・・・
など、何かしらの期待(ねらい)で実施しているのです。

このテーマについては、
経済産業省の橋本氏とも対談をしています。ぜひご覧ください→
橋本賢二さん対談記事 第1部を公開しました | 人材の育成・開発・EQ・コンサルティング・人事に強い株式会社アイズプラス

 


■キャリアはコントロールできるのか

このブログでも何度か紹介していますが、
クルンボルツ先生が提唱する Planned Happentance セオリーでは、
”個人のキャリアに起こる8割の出来事は予測できない偶発的なこと
によって
決定される”を前提としています。

isplus1.hatenablog.com

 部署を異動することになった、
上司がコロコロと変わる、
突然会社が買収された、
急にプロジェクトのメンバーに入れられた、、、 などなど
これらは、大きさの程度はあれ
誰にでも起こっている「予測してなかった変化」でしょう。

Plannned Happnentanceセオリーでは、またこうも言っていますよね。
”キャリアに満足している人は、偶然を積極的につくりだし、
自分の可能性を広げ続けている”


「予測していなかった変化」を
・会社や組織から勝手に決められたこと と捉えるか、
・そもそもコントロール不可な未来を不安でいっぱいに
 せず機会と 捉えるか、 

起こったこと、起きていることをネガティブな出来事と捉える
ことはいくらでもできますが、その逆に「機会」と捉えることも
できます。セオリーはまた、こんな示唆もしてくださっているのですから、

”好奇心・持続性・楽観性・柔軟性・冒険心、
5つの行動指針を持てば、
自分にとって好機となる偶然が見つかる”

先日終了した某企業のキャリア関連ワークショップでは、

「このワークショップに参加するまでは、ここに来るのが
本当に苦痛でした。会社が”自立したキャリアを~”と言いながら
こうやって先生が来て、画一的に学ばされるかと思っていたから。

でも参加したら前向きになれる視点や考えをたくさん学べた。
自分で本読んでも気づかないことがたくさんあったと思うし、
仲間と一緒にこれを話せたことも本当によかった。

来てよかったです。キャリアプランも人生観も変わった」

と目をキラキラさせて、笑顔で話してくれたワークショップ参加者が
いらっしゃいました。

彼女がまさに発揮したのは、
好奇心・持続性・楽観性・柔軟性・冒険心 の5つの視点
そして何より、機会を受け入れる素直な姿勢でした。

キャリアは完全にコントロールできそうにはありません。
ですが、8割を超える「予測できない偶然」の捉え方を
変えていくことは誰にでも可能です。

そして、この5つの力は、EQのトレーニングで
カバーすることが可能なのです。
今年は、個人向けのこんなプログラムも開発していきたいと
画策していますので、ぜひお楽しみにしていてください♪

  

 

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