日々是Is'+ (アイズプラス代表 池照ブログ)

Is'+の視点による人事、キャリア、その他もろもろについての徒然 ver.1

RULER イェール大学の教育者向け感情教育

 

私のEQワークでも活用している「自分の感情状態を知る」
ですが、米国では教育者むけに、そして学校の授業の中でも
取り入れらています。
今日はその取り組みについてご紹介です。


■RULERアプローチ

 EQ(感情知性)の提唱者の一人であるピーター・サロベイ博士が
第23代学長を務められたイェール大学では、併設されている
Yale Center for Emotional Intelligence (感情知性研究センター)にて
EI(感情知性)理論を教育現場で実践するRULERプロジェクトが
進められています。

RULER Approach – Yale Center for Emotional Intelligence


RULERは、5つのEI(感情知性)スキルを表しています

  • Recognizing (認知)
    自分や他人の感情を知る、認知する
  • Understanding(理解)
    感情の原因や過程を考える
  • Labeling(識別)
    感情を適切に表す言葉を選択する
  • Expressing(表現)
    目的に沿った感情表現をする
  • Regulating(調整)
    感情を整えて行動を選択する

目指している姿は以下3つ

  • Understanding the value of emotions
    (感情の価値を理解する)
  • Building the skills of emotional intelligence
    (感情知性スキルを磨く)
  • Creating and maintaining a positive school climate
    (教育現場でのポジティブな環境づくりをする)

 

これらのコンセプトを軸とし、
心理学をベースとしたエビデンス(学術的研究データ)や
各地での事例などの共有を進めながら、米国では
感情知性を学校教育から広める活動が進められています。
 -教育者がまず自らこのコンセプトを理解する
 -各地域、各学校でこのコンセプトをベースにEI(感情知性)を児童生徒に伝える
 -学校教育に限らず、コミュニティや家庭でEI(感情知性)を広げる

そういえば、
私がシリコンバレーで出会った学校の先生方は、
「EI(感情知性)は生徒一人ひとりを理解して一人ひとりの
学びを最大化するためには不可欠なスキルなの」と
話していたっけ。


■MOOD METERというもの

このRULERを広めていくツールの一つが、MOOD METERです。
MOOD METER は私がセミナーで使っているものとほとんど
同じ(私はイェール大学のデイビットカルーソ先生から
直接ご教授いただいたものです) です。

こちらは
 ENERGY x FEELING の場所それぞれに感情状態を言語化した
ものが記載されています。

例えば、私は今日

  ENERGYレベルは 10点中 7 (よく寝た けど昨日運動しすぎて筋肉痛あり)
  FEELINGレベルは 10点中 8 (朝から鎌倉の鶯の鳴き声が聞こえて、幸せ気分)

これを掛け合わせると Happy(幸せ)になっています。

もちろん、「これがあなたの感情状態よっ!」と決めつけるものではなく、
あくまで、「この表現を参考に」というものです。
Happyと言われた私は、本当にHappyな気がしてるからこのまま行こう!

そしてこのMOOD METER、もちろん今回アイズプラスで
日本語版を作っちゃいました! 

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■Emotions Metter (どんな感情も大切)

これまで、私のEQセミナーや研修などでいつも皆さんとご一緒する
「自分の感情状態を知る」ワークでは、このMOOD METERと
同じようなチャートを使用し、その瞬間の皆さんの「感情状態」を知る
にチャレンジしてきました。
このワークで皆さんが気づくのは、一人ひとりの感情状態は違う
ということです。事実、これまで100組織以上の方々とこのワーク
を実施していますが、5人のグループでやっても、200名対象の
講演会でやっても、必ず4事象にばらけます。

その日の体調、朝起きてからの感情、出来事、心配事、などなど
その日その時に感情状態は人にによって違う、そして一日の中でも
変化する。

感情は一人ひとり違う、違って当たり前。
感情状態は自身の言動に影響します。
その言動が、自分にも周囲に影響を与えます。

どんな感情も大切なデーターとなり、
私たちや、大切な誰かの今日や未来をつくっていきます。

このEI(感情知性)の学び、
本当に日本の学校教育の現場でも必要だと感じています。
本の学校教育にもこれを広げることを一緒にできる、
ボランティア協力できる方がいらっしゃれば、池照までご連絡ください。
一緒に方法を考ええていきましょう! 

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