日々是Is'+ (アイズプラス代表 池照ブログ)

Is'+の視点による人事、キャリア、その他もろもろについての徒然 ver.1

e-STAR面接トレーニング実施しました!

e-STAR面談セミナー、今年も実施しました。
ほぼ毎年のようにどこかの企業で実施しているもので、
過去のブログでもご紹介しています。

isplus1.hatenablog.com


最近は、1on1面談において導入したい、学びなおしたい!ご要望が
多く、じわっと広がりを感じています。
今回は、私が顧問を務めるBtoB資材メーカーで「採用面接官セミナー」
としてお伝えしました。
あらためて、2022版ということでご紹介・解説します。




■STARって何?

STAR面接とは、
S(situation)→T(task)→A(action)→R(result)
の順番に、候補者が経験した過去の出来事について
質問していく面接手法です。

1つの出来事の詳細や行動、結果などをしっかりと
掘り下げて質問することで、候補者の思考パターンや
行動特性を見極めることが可能になるものです。

キーワードは、「想い」よりも「行動」です。

■STARの前に

STAR面接を取り入れるにあたり、
まずは
「自社/ポジションが求める人材像」、
そして「期待される行動=コンピテンシー*」を明確にしておく
必要があります。
例えば、「デザイナー」という職種で人を募集していても、
A社では、卓越したデザインをさらに磨き、自社に最適なクリエーションに
貢献する人材=創造性の高さが必須 となり、
B社では、多様なデザインチームをまとめ、顧客のデザインニーズを取り入れた
他部署と協働して提案をする人材=協働性の高さが必須 
となるなど、違いがあるからです。

まずは、人材がどのような行動をすることによって、
期待する成果につながるかを明らかにしておきます。

*コンピテンシー= 成果につながる行動特性

■STARの手順

基本的には、候補者が実際に実施した行動をベースに、

SSituation):どのような状況の中で

TTask):どのような仕事や役割について

AAction):どのような言動をとり

RResult):どのような結果、反応が得られたか

について潤に質問を重ねていくものです。

よくある、パターンを紹介しましょう。

Q: ○○のプロジェクトではどのような役割でいらっしゃいましたか?
候補者: はい、プロジェクトリーダーとして全体を統括していました。
Q: 全体統括として具体的にされたことはどんなことですか?
候補者: はい、メンバー全員とコミュニケーションできるようしました。
Q: 一人ひとりはQさんからどのような声かけをしたのですか?または、
  声かけの前に何か準備したことがあれば教えてください・・ 

・・・面接は続く・・・

気付かれたでしょうか?

候補者の方は、
 ○○に気を付けてコミュニケーションする 
 △△な気持ちで接している など
比較的抽象的な受け答えになりがちです。
これを徹底的に「実際に行動した事実」を収集するのです。

「実際に行動した事実」情報を集めることで、
候補者の方が各状況に置かれた際に、実際にどう行動したか、
抽出し、その行動が自社が求める「成果を出す行動」と合致しているか、
すなわち、コンピテンシーに沿っているかを確認していくのです。

”過去に実際に行動したことは、
未来でも行動として発揮される可能性が高い”

STAR面接はこの考えがベースにあり、デザインされています。

■e-STARって何?

では、私が提唱している e-STARについてもご紹介します。
e は emotion (感情)です。 
STAR面接は相手の実際の行動を丁寧に聞き取ることができる
質問手法である一方、一部には「圧迫面接」捉えられてしまうケースも
あります。STARを順に淡々と聞いていくことは、尋問のように
なってしまうことがあります。

私自身も尋問っぽさを感じながら実践していて、実際に自分の面接が
尋問ぽさがあることを感じていました。

そこで取り入れてたいのが、「感情」なのです。

STARはそれぞれ実際に起こった事実を話しますが、
そこには必ず「感情」が存在します。しかも、

”強みを発揮した!”や
”困難を乗り越えた”や、
”改革をした”ストーリーならなおさら、自分や周囲の人の感情は
ローラーコースターのように変化があったはずです。

もし、皆さんの組織が「人」の力で影響力を発揮し、組織を動かし、
共感を得ながら仕事を進めていく形を選ぶなら、
STAR面接の途中に「感情」に関する質問を入れていただく、
これが、 e-STAR ということです。

■e-STARの広がり

e-STARをお伝えした企業では、
採用面接だけでなく、1on1面談や部下育成にもe-STARの考え方
が広がっています。

・候補者から「話をしっかり聴いてもらい、働くイメージがどんどん沸いた!」
・面接官から「相手のこだわった行動事実が理解でき、”思い込み”なく採用判断できるようになった」
・部下から「自分の実績を聴いてもらうことで、自分に自信がもてた」

そして上司の方からは
「部下の話を e-STARで聴くようになってから、
 部下への理解がふかまった。しかも、
 本人がイキイキと話をしてくれるようになった。
 ヒーローインタビューしているみたいで、1on1の時間に笑顔が増えた」
という感想をいただいています。

いや、単純に嬉しいものです。
私自身、このSTARという手法で多くの人と採用面接をさせていただき、
多くの社員の方の実績をうかがう機会がもてていることに、感謝しています。

本家アメリカは、
面接官としてよりも、候補者としてSTAR面接を克服する方法の
YouTubeが数多く紹介されています。
さすが転職や複業が当たり前のお国柄、
自分自身の実績をしっかりと語る意味で皆学びが盛んです。
一つご紹介しますので、ご参考まで
(STARインタビュー技法 英語です)

www.youtube.com




アイズプラスでは、様々な企業/組織に向けて、
e-STARの手法をお伝えしています。

ご興味のある方は、ぜひ弊社お問合せ窓口まで!


そういえば、昨日は大好きな寿福寺に!
紅葉まであと1ケ月くらいでしょうか 楽しみです





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