日々是Is'+ (アイズプラス代表 池照ブログ)

Is'+の視点による人事、キャリア、その他もろもろについての徒然 ver.1

自分の機嫌は自分でとる 

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お陰様で、日経ビジネススクール
【女性リーダーのための「周囲を巻きこむ」
コミュニケーションスキル】2019年3/28が終了しました。
今回もほぼ満席の状態でクラスを迎え、
丸の内オアゾの会場は最初から熱気にあふれました!

当日ご参加いただいた女性リーダーの方々は、
企業の部長職、行政、学校関係、そして経営者と多様な
お仕事につかれる方々ばかり、数名をみっちり
マネジメントする方から、50名近くをマネジメント
する方まで、皆さんが各現場で「周囲を巻きこむ」
コミュニケーションについて真剣に向き合う方々
ばかりでした。

終了した後に、一人の方がとても印象的なコメント
をいただきました。

「今日のセミナーに参加してハッとしました。
『自分の機嫌は自分でとる』そんなことを考えも
していなくて、これまでの自分を振り返っては
恥ずかしい思いになりました。」 

私がEQ(感情知性)を学び始めた時と同じ感想です。
セミナーの中で紹介する心内知性(自分の感情や気持ち
を自身で捉え、関心を向けること)の演習では、
自分自身の心身の健康状態について振り返り、
グループでシェアしていきます。

”心身の健康”とは精神的、身体的な健康状態のことで、
 心:Feelingの状態、
 身:Energyの状態 
を自身で把握し、
 チームメンバーや周囲の方々の状態に配慮し、
 成果を出すための行動を考えてみるものです。 

最近ではWell-being とも呼ばれ、働く個人、組織の
Well-beingに目を向けることが組織の生産性に大きく
影響することが分かっています。

どんな時に自分の身体の調子がいいのか、悪いのか、
どんな時に自分は幸せな気持ちになり、なれないのか、
これを自分で数値化して示していただくと、
たった5名の少人数クラスでも、はたまた
200名にもなる大人数クラスであっても、
結果は固まることはなくバラバラです。

つまり、同じ会社で同じ仕事をして、
同じ部署にいて、朝から同じ仕事をしている
同僚や部下だからといって、私たち個人が感じる
心身の状態レベルはそれぞれが「違う」のです。
当たり前なことのようですが、これに気づかない人も多い。

 「昨日目標が達成されて、今日は天気がよい!」
 と自分が上機嫌だからといって、
 自分のチームメンバーも同じ状態とは限りません。

リーダーの方はこれを意識し、観察し、時に
声をかけて質問し相手の状態を把握し、配慮ある
言動の投げかけが必要です。

そして、リーダーと自覚する私たちは
どんな状態の時なら
「自分が一番成果が出せる状態になるのか」
「自分が一番ハッピーでいられるのか」
「自分がご機嫌でいられるのか」
を把握しておくことがとっても大切です。
何故なら、私たちの言動や機嫌(態度)
は、チームの健康状態に大きく影響するからです。

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これに関連する実験について、クライアントの方から
情報提供をいただきました。
「職場での無礼な言動は生産性や創造性を下げる」
という実証実験の結果です。

Overlooked but not untouched: How rudeness reduces onlookers’ performance on routine and creative tasks - ScienceDirect

そういえば先日おとずれたラーメン屋さんでは、
店長と思われる方がスタッフに対して大きな声で人間性
罵倒するような無礼な発言を繰り返してました。。。
私、このお店には二度とこないな~っと思った瞬間でもありました。
言葉にする無礼でなくても、機嫌の悪さで勝手にブスっと
していたこと、私もありましたので本当に反省です。
そのくせ自分の機嫌の悪さに、余計にネガティブループに
なること、お恥ずかしながら何度もありました。

この演習は数年前に
イェール大学心理学教授のデービッドカルーソ教授が
来日した際に教えていただきました。
「このワークを丁寧に実施することで、Well-beingの
大切さが組織リーダーにもきっと伝わるよ」とおっしゃって
いたことをよく覚えています。

リモートでも仕事ができる時代だからこそ、
対面でいる時間を大切に扱いたい。
私自身が反省を繰り返したことからこの演習を取り入れています。

自分の機嫌は自分でとる。

今日もご機嫌な自分でいましょうね。

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4時間EQと周囲の巻き込みについて考え切った後の
ステキな笑顔だらけです!全員に声かけられなくて
ごめんなさい! ありがとうございました(^^)


■【女性リーダーのための「周囲を巻きこむ」
コミュニケーションスキル】次回の開催は 5/17 

すでにお申込みをいただいる皆さま、
お会いできるのを楽しみにしております♪ 

 

女性リーダーのための「周囲を巻き込む」コミュニケーションスキル:ビジネス講座は 日経ビジネススクール

【EQx子育て】強制から魅力で伝えるに

学校で保護者会に出た際、
クラス内での先生への質問の時間にあるお母さまが
質問しました。
「まったく勉強に興味を示さないし、
勉強しないのですが先生がたはどう指導していますか?」



他の親御さんらも「うん、うん、うちもー」も
賛同しながら聴いています。

「大学に行くならもうギアをいれなきゃいけない時期ですからね、
いつまでもお遊び気分でいるな!と葉っぱはかけています」
「この時期に何をしなきゃいけないかは一目瞭然ですから、
ご家庭でもしっかりと声かけをお願いします」

うーん、違和感。

何かを学ぶとか、何かを習得するとか、スキルを身につけるって
大きくは2つ別れる気がしています。

一つは、強制で何かをできるようにする、
もう一つは、魅力で何かをできるようにするか。

憧れたり、ステキと思えたり、
こんなことやってみたい、できる!とその魅力から
何かをはじめれば夢中になれます。
これは子どもも大人も一緒です。
そういえば、勉強させても30分ともたない我が息子は、
ウィンドサーフィンの練習にはお昼ご飯も食べずに
7時間でも海の上にいられたりする。。。 まさに夢中でした。

では夢中をつくるにはどうしたらいいか。

これはどんな時にその人が時間を忘れて何かに
没頭できるか、わくわくできるか、表情が違っているか、
を自分も、周りも見極める。そしてこの「夢中」になれる
場づくりや環境づくりをすることが「魅力」で伝えること
なのです。

この「魅力」を見いだしその環境をつくるために、
子育てをする保護者として必要な力の代表的なものは、

・相手を観察し、相手の情緒を理解する力 
 =情緒的感受性

です。
情緒的感受性は相手の気持ちの変化にフォーカスし、
相手のしぐさや表情などの様子から相手の気持ちや
状態を察するようにすることです。

これに関しては私は大きな反省があります。
息子が塾行きを嫌がってさぼったりした時期がありました。
私としては仕事の合間をぬって送り迎えしたり、
宿題をするようにうながしたりとそれなりに時間を
かけて行かせるようにしていましたし、
「本人が決めたことなんだから、きちんと行くべき!」
と鼻息荒く子どもにきちんと行かせるように、それこそ
強制力をきかせていたのです。

そんな時、主人から言われた一言は、
「あいつ全然笑ってないじゃん、最近」

そう、言われてはっとしました。そういえば
「行くべき」「やるべき」と躍起になっていましたが、
本人の表情をまったく見ていなかったのです。

そこから、どんな時にこの子は表情が変わるのか、
どんな状態なら夢中になるのか、
そこに意識むくようになってきたことも確かです。

葛藤はありますよね。
そんなこと言っても大学に行けなかったら、、、とか。
それはきちんと本人や家族と話しましょう。

大学に行くことがその子の生きる目的やゴールなのか、
それともそこは通過点なのか、
もしくは違うルートで生きる目的やゴールに近づくこと
もできるのか?
でも、10代のころに自分自身で見いだした
「夢中になれること」に「魅力」を感じて
没頭した時間は、絶対に無駄にはならないと私は
確信しています。

これは、様々な企業で採用面接をしていても感じることです。

相手を観察し、その変化に少し敏感になってみること、
今日はこんなEQの力について、お話をしてみました。

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私の講座でよくやる「10x10x10」というワークでは、子どものころに夢中になったことを思い出して描く時間があります。最初は思い出せない方も、はっとすると夢中で描きはじめたりなさいます!それを説明する時のいい顔ったらない!




 

嬉しいハンバーグ 

先日、4ケ月間続いた日系メーカーでの
女性リーダー育成プログラムの最終回が行われ、
参加者一人ひとりからの取り組みについてプレゼンテーション
が行われました。

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このプログラムは社内としてはDiversityの浸透を目指し、
管理職層に向けてはDiversityの理解と実践、
女性リーダー層に向けてはキャリアをテーマとし、
この2つの層が同じ期間に、現場で相互に面談を
もちながら進め、最終回で女性リーダーが取り組みを発表します。
発表時には、一緒に参加したメンバーだけでなく、上司、
役員の方々なども参加します。
このプログラムのベースとしているのは自他の感情を理解し、
マネジメントやリーダーシップにいかすEQ(感情知性)です。
参加者全員がEQI(行動特性検査)を受検し
自身の行動特性を理解してからプログラムがスタートします。
”どうありたいか”、”どうありたいか”のゴール設定は本人が
設定し、上司はEQの結果をベースに自身の
マネジメントのスキル向上や自分自身のリーダーシップ開発
を目指し、女性リーダーの方はEQの結果をベースに自分の
ありたいリーダー像に向けて開発を進める方がほとんどです。

一人ひとりが自分のゴールを設定し、4ケ月間開発を
進め、それを一人3分発表していきます。

ある女性が「情緒的表現性」の開発に取り組んだ話を
紹介してくださいました。 
情緒的表現性は、EQIの素養の一つで喜怒哀楽などの感情を
言葉で表す行動の量をスコア化しているものです。
彼女はこの素養を向上させるという目標をかかげ、この4ケ月間
社内だけでなく、家庭でも実践を続けてきたとのこと。

社内では、まだ急激な変化は感じられないが、
「誰かを褒めたり、感謝を伝えよう」と意識
するだけで人を観察するようになった!という成果が
みられ、上司からも意識的な行動があると言葉をもらったと。

そして家庭では、10歳の息子さんを意識的に声をかけた
ことをご紹介下さいました。それまではどうしても
「ダメ出し」が多くなっていたことにも気づき、そして今回
は、ちょっと意識的に声かけをしたとのこと。
EQワークで理解した
「ちょっとポジティブな言葉」と
「ちょっと本人を認める言葉」と
「ちょっと本人が笑顔になる言葉」をかけたと。

「すごいね」「ありがとね」「助かったよ」
「見せて見せて~」「うんうんそれで?」など、
本当にいつもの声かけです、でも少し意識的に
以前よりも多く、ポジティブな声かけを実践しました。

すると先日、これまでに夕食の用意など
手伝うこともなかった息子さんが、
「ぼくがハンバーグをつくるよ!」と全て自分で
準備をし、家族のためにハンバーグをつくってくれた
そうです!

これが本当に嬉しかったと。

何より、お子さんがとても嬉しそうにハンバーグを
作り、達成感に自信がついた様子だったとのこと。
ちょっと笑顔で声をかけたことでこんな変化が生まれる
とは思っていなかったそうです。

「想っている気持ちはあっても、
言動にしないと本人には伝わってない」

これは私自身がEQから学んだことの一つです。
ちょっと恥ずかしくても、
 大切な人は大切って言う、
 いいなと思ったらいいねって伝える、
 嬉しいなと感じたら嬉しい表情をする、
これ、すごーく効きます。

子育てでの成果をしっかりと感じ取り、
今後は本当に成果を出したい「職場」でも
より意図的にがんばりたい!と語った彼女が
とっても印象的でした! 

この企業では女性管理職はまだ一人もいません。いわば、
彼女たちがその第一期生になることが期待されている選抜層です。
これまでは Individual contributor (一人完結型で貢献するとして
成果を出してきた彼女たちですが、これから期待されるのは
周囲を巻きこみチームで成果を出す
Collaborative Leadership(協働型のリーダーシップ)の発揮です。
従来の組織からより柔軟性の高い組織作りで経営を変えて
いくには、役職に関わらず、このリーダーシップを発揮する
ことがキーとなります。人に関わる、巻きこむ、動機づける、
はこれからますます期待され、そして自分自身も笑顔になる
スキルだと確信しています。

来年もこの企業での取り組みは続きます。
数年後にハンバーグの話をしてくださった彼女から
「取り組みを続けると会社だけでなく、家庭でも
いこことあるよ。例えば美味しいハンバーグが食べられる!」
なんて体験談を、後輩の皆さんに話してくださると嬉しいですね。

他にも、この取り組みを「自分ゴト」として捉え、
「自分の言葉」で発表をした方が多かったのが
この企業の女性リーダーの最大の強みでした。
皆さんお疲れ様でした!また来年、お会いしましょう! 

発表日にはステキなイラストがボードに描かれてました!
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【EQx子育て】私から「好き」を伝えること 

「うちの子が何を考えているか分からない。前はいい子だったんだけど」

EQ(感情知性)が子育てや人間関係に成果があるという話をした後、
研修後に相談にいらっしゃった方からのお話です。聴けば、誰もが知る
ような難関中学に合格したとっても成績優秀なご子息が、あんなに
「行きたい」と必死に勉強して入った中学を不登校になっている
とのことです。いじめ等がある訳でないらしい、ただ中学生男子
らしく親や社会に対しての不満や反抗心はあるようで、時にとて
不機嫌なことがあるそうです。親としてどう対応していいのか、
「学校には行くべき、せっかく入った学校なんだから。
あんなに言うことを聴いてくれてたのに、親の言うことを
聴かなくなって。。。」 彼女には憤り、怒り、焦り、悲しみ、
といろんな感情が沸き上がって息子の変化に対応できなくなっ
いるとお話して下さいました。

私自身、自分が中学生のころを思い返してみると不登校
はならずとも親や社会にはかなり反抗心をむき出しにしていた
頃があります。自立することへの憧れの一方、大人の話にある
矛盾や不条理が分かってくる年代でもあり、そんなところへの
反抗心が大きかったのかもしれません。親ともかなりぶつかり
あいました。自分でも自分が本当にどうしたいのか、
何を考えているのか、それを少しずつでも表現する術がなく、
なんだか悶々としていた事をとてもよく覚えています。
そして自分自身の悶々と鬱々とした態度に親が見せる落胆や動揺
も感じとっていたものです。
そう、子どもは結構親の対応をみているものです。

自分の子供をみていてもそんな時期がありました。
何か考えていたり、想いはもっているようだけど表現の術を
まだもっていない、または表現が十分でない。結果、
「何を考えているのか分からない」になってしまうのです。
そんな時は私も「それじゃ何を考えているのか分かんないよ」
って叱ってしまっていました。でも反対に、親は何を考えて
いるかを伝えているでしょうか。

EQ(感情知性)を学び始めた頃は、まさに私はこの渦中。
ぉこから気づいたことは、「子どもの考えてることが分からない」
と言っている私自身が感じたり考えていることは伝えていない、
です。”人の話を聞きだすならまずは自己開示から”、もし
子どもだろうが相手を違う意識や意見をもった「個」として尊重
するならば至極当たり前ですね。

そこから少しずつですが、私は自分が感じていること、自分が
考えていることを伝える時間をとることにしました。
そして同じように、少しずつ彼にも聞いて(質問)、
聴いて(彼のストーリーを)みることにしたんです。
ステップしとしては、

①自分の思っていること、考えを話す
  まずは好き・嫌いから、そしてニュース見ていてどう感じたか、など
②質問する
  私が考えを話した後に「学校ではどお?」「そーゆこという先生とかいる?」
  もちろん、最初に「知らない」「別に」「わからん、、、」のオンパレードです
③聴く
  ①、②を続けていると話し出す瞬間が出てきます。話出したら3分口を挟まずに
  聞く、「へー」とか「ふーん」とか、反応しながら。

実は①の自分の思っていることを話す・伝えるが思ったよりも大変でした。
会社での発言や親としての発言には「~べき」とか、「当然~だよ」が
先にあって要領よく話をくみたてていた自分がいて、実は
「私自身の考えや意見」ってそんなになかったんだということに
気づけました。

彼が18歳になった今も、少しずつですがこれを続けています。
あ、返答はまだまだ「うーん 知らない」の方が多かったりするんですよ。
でも続けていていると②や③の状態に彼も慣れてもきます。

自分自身のことを棚に上げて、私たちは子供たちによく
「意見を述べて」と押し付けてしまったりします。
まずは私たち大人が「自分自身の感情、意見、考えを伝える」
ここから初める。まずはここからが私自身のレッスンになります。

ここで必要EQの力は、「情緒的な表現をする力」です。
喜怒哀楽をバーバル(言葉で)示す、
またはノンバーバル(言葉以外で)示す力、
まずは自分から喜怒哀楽といった自分の気持ち示して
行きましょう。

「自分の”好き”を徹底して磨き、「ウィンドサーフィンのプロ」
になった息子を、私は尊敬しています。私の周りの誰とも同じで
ないキャリアを自ら選択しようとしています。だからこそ、彼の
気持ちや考えていることは知りたいものです。
自分の感情や自分の声に蓋をして大人になった私にとって、
その視点や思考は私達の時代のものとは違うことにも気づきます。
これやってると、彼を含む「若者」に本当に興味がわいてくるものですね。


相手の気持ちが知りたいなら、自分自身の気持ちをまずは伝えること。
言葉が難しければ表情でも、しぐさでも、会話の中の間の取り方でも
まずはそこから始めてもいい。
相手の話を聴くのなら、3分集中して大切な人に向き合うこと、
その相手の表情や声のトーンや言葉それ自体も「会話」だと思うこと。

何も言葉が出ない日、朝は彼の髪の毛をくしゃくしゃっとして
「行ってこーい!」と声をかけ、夜寝る時は「愛してるよー」とおどけて
言えば思春期の男子からは無視されるか、「きもいっ!」失笑をかうでしょう。
それでいいのです。だって第一段階、気持ちは伝えているから。 

今日も私の子育て(己育て)が続きます。 

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お弁当につけるハートマークも私流の気持ちの発信です。食べる時間には弁当の蓋でぐちゃぐちゃになっているそうですが、、、。 かわいい海苔は弁当作りを頑張る私に友人がプレゼントしてくれました、対象が男子高校生と知ってのあえての品だそうです! ありがとう!

 

3ケ月で表情が変わる(プログラムの発表から)

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4ケ月にわたるダイバーシティプログラムの最終日である発表会がありました。日系メーカーで実施されているこのプログラムは、女性リーダー層対象に全4回にわたるキャリアxEQプログラムを実施。同時にその上司層を対象に全3回にわたるダイバーシティxEQプログラムをクラス単位で実施し、最終日は全員が一同に会し女性リーダー一人一人が自分自身がこの3-4ケ月の取り組みについて発表するものです。

発表は3分間、発表形式は自由、とにかく3分間を自分自身が
・設定した目標、
・取り組んだこと、
・周囲の巻き込み、
・周囲の反応やフィードバック、
・自分自身の変化、そしてこれからについて

などを発表してもらうものです。
同時にプログラムを受けた上司の皆さんも全員参加し、発表者である女性層、そして上司の全員が発表した方一人一人に対してコメントをします。
製品や戦略のプレゼンでなく、「自分自身の変化」について3分間人前で発表する機会、これはなかなかない機会です。

今回の発表では、表情の変化がとても印象的だった参加者がいらっしゃいました。4ケ月前のスタート時、ほとんどの参加者の気持ちは圧倒的にネガティブです。
”この忙しい時期に、
なんで私がこの研修に呼ばれたんだろう、、、
キャリアとかEQとかよく分からない言葉ばっかり、、、
上司達の前で発表まであるなんて、、、、😭”
ちょっと私の妄想も入っていますが、こんな気持ちで初日に来る方が多いことは確かです。表情も暗めですから。

「このプログラム期間中に、自分自身にも強みがあること、そしてその強みを上司も認めてくれていたことに気づき、自分から発してみることでこんなに気づきがあることが分かりました。同僚にも自ら発信してみることで相手の考えが分かり、これまで誤解や思い込みがあったことにも気づけました。何より、上司と話すことに抵抗がなくなり、少し楽しみさえ覚えています」と発表した彼女の表情が素晴らしく美しかったこと、忘れられません。
「素晴らしい発表でしたね」と感想を述べると、「一回目の研修の時に、池照先生が声をかけてくれて”なんだかハードル高いです”と言ってら”できるよ、一緒にやろうよ”と言ってくださって、それで3ケ月やってみようと思えました」とこれまた素晴らしい笑顔でおっしゃって下さったことが私の宝です。

「自分にはできる、あるいはできるようになりたいと思ったら、とにかく始めること。大胆さが才能を生み、魔法を生む」とは、ドイツの作家であるヨハン・ゲーテの言葉です。

新しいことが目の前に現れた際、「自分にはできない、無理、やめたい」という思考は本当にインスタントにでてきますよね、、、。私自身も先にネガティブな思考が生まれる特性が強かったです。そうネガティブに思うことを自ら認め、「できないって誰がきめた?」とEQ素養の「楽観性」の開発にもなる自身の感情と向き合い思考の行先を考える訓練から視点が変わってきました。自分に問う、これができたらかつての自分と同じように立ち止まっている仲間に声をかけていけばいい。

ちょっと背中を押してもらう一言のパワーは計り知れなく、あの暗かった表情が3ケ月で人前で堂々と発表をする凛としたものに変わるんです。そんな相互な力が、社内や部内、職場で展開されたら素晴らしい!そんなちょっとした変化を夢見て、37期を迎える発表会が終了しました。

このプログラムでは、EQI(行動特性)検査を受検し、自分自身の行動特性を数値で把握した上でこれを目安にアクションプランをたてて約3ケ月間の行動開発に挑戦します。この時に弊社で紹介しているのが「ほぼ100シート」です。弊社のプログラム参加者は弊社が運営するEQオウンドメディア【EQ+LAB.】からダウンロードが可能になっており、多くの方に活用していただいています。

EQ+LAB | 感情マネジメントで世界にポジティブチェンジを起こすヒトのための総合メディア



3ケ月で人の行動が変わる、そう実感していただいた参加者の皆さんの今後が本当に楽しみです。

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ICの仕事術 【自宅仕事の4つのコツ】

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アイズプラスチームミーティングの一場面



IC(インディペンデントコントラクター)の働き方として代表的なのが自宅を仕事場にすることです。私も起業した最初のころは自宅をベースに仕事をしていました。

2018年時点、日本でいわゆるフリーランスで働く人の数は1,119万人(全労働人口の35%)で、3年間で22%以上の伸びを見せています。フリーランスの約80%は自宅をベースに働いていると言われ、その意味でも「家で仕事をしている」人の数はここ数年で飛躍的に増えていると言えます。在宅勤務、リモートワーク、テレワーク、モバイルワーク、ワークアットホームと言い方は様々あれど、この働き方はすでに日本で働き方を語る際に代表的なものの一つと言わざるをえません。

・通勤時間がなくなる分が有効に使える
・自分の仕事に集中できる
・何より、組織(のわずらわしさ)から開放される!
といいことづくめのように言われたものですが、実際にICやフリーランスになって”そこまで薔薇色な働き方でもない”と感じる方も多いようです。事実、私の知る数名の方はこの働き方にどうしても慣れずにICから企業人に働き方変更した方もいらっしゃいますし。 

今日は、この13年間のIC経験から”自宅仕事で成果を出す4つのマネジメント”をお伝えします。ぶっちゃけ、自宅仕事(リモートワーク)はこの4つをマネジメント(目標を設定してありたい姿に具体的ステップでもちこむ)することでとても上手くいきます。 

1. 場のマネジメント
2. 時間のマネジメント
3. 業務のマネジメント
4. 自分のマネジメント

1.場のマネジメント
アメリカのドラマにでるような広大な家に住んでいない限り、または自宅で仕事をすることを前提にしているフリーランスでもない限り、「仕事のためだけ」に部屋をもつことはなかなか難しいものです。多くの方は、仕事場というより、仕事のスペースということでパソコンの場所が仕事の定位置となっているのではないでしょうか。隣では家族が食べたおやつのお皿がそのまま置いてあり、子どもがやりかけている漢字練習帳が開いたままなんてこともあるでしょう(私はそうだった)。 

自宅仕事をする時間の長さにもよりますが、仕事に集中できるスペースをできる限り確保しましょう。理想的には部屋、でなければデスク一つ分、もしくはパソコン+αのエリアをプライベートな空間と分けておけるようにするのです。これにより、家の電話や家族が見ているTVを言い訳にしない集中の場をえることができますから。

「こっからは私のお城よ」自分の城の境界線は自分でひかなきゃわからない、ですから。

2.時間のマネジメント 
自宅仕事をしようと思う人の多くが目指すのは、時間を効率的に使うことでしょう。スマホの画面すら見にくい満員電車での往復通勤時間や何日に何度も遭遇する退職する人のうわさ話の時間、こんな時間がなくなるだけでも私の仕事生産性は2倍にはなるんじゃないか!とは皆が想うことらしい。

”あなたに時間がどれだけあるかというのは問題ではない。むしろ、時間をどう使うかが問題なのだ”とは、米国の能力開発の権威、ケイリー・グリーソンの言葉です。どの時間にどのくらい自分が集中し、この時間内に内を達成するのか、どの時間に何をするのかをマネジメントすること。私は、自宅仕事こそ”時間当たりの生産性=時給の質を上げること”にストイックになる必要があると考えています。仕事の時間、インプット&アウトプット、そして家族との時間と休む時間、これらを”自分で”マネジメントする力が必要なのが自宅仕事なのです。私は子どもが学校で配られる時間割をなぞらえて、自分で時間割を創るようにしています。子どもの時間割に見る学習(大人としては仕事)時間に体育の時間(運動)や給食時間(食事会食)、そして休む時間も含めて、大人には自分の時間割をクリエイトすることが必要になってくるものです。

パジャマでも仕事はできる。だからこそ意図をもつ時間の使い方が自宅仕事を強くする。

3.業務のマネジメント
人と関わるのが煩わしてくて、人に仕事をじゃまされたくなくて自宅仕事をしたいという話もよく聞く話です。でも考えてみましょう。私たちがする仕事はチームで、組織でする仕事なんです、だからあえての「自宅仕事」に意味がでるんですね。もとより業務委託などで一人で山にこもってでもできる仕事なら、あえて「自宅仕事」を選択することはないでしょう。チームで仕事をする以上、自宅だからといって引きこもらず、自らの仕事を「見える化」することが周囲にも、そして自分自身にも安心感を与えます。報告、連絡、相談、新入社員の頃に教わったこの3つは、実は、新入社員はよりもこの「自宅仕事」の極意なんです。

人は視覚からの情報を得ることが一番多く、そして視覚からの情報を一番信頼してしまうことはデータが示しています。この一番信頼する見える関係から物理的になくなる「自宅仕事」を選択するなら、それを補うような「見せる化」が必要になってくるのです。いつでもTV会議などでミーティングができるようにしておくのも一緒に働くメンバーに安心感を与える「見える化」のひとつですね。

弊社アイズプラスは関わるメンバー全員がリモート(自宅)ワークです。その中で私が気を付けていることの一つがプロジェクト進捗や目的などの数値で見えることはもちろん必要ですが、私がよりこだわるのは数値で見えない定性的な部分の「見える化」「見せる化」です。何を感じ、想っているか、そんな部分が見えるようになることは、物理的な距離よりも心が近くなったりするものです。

業務の進捗や工程管理だけでなく、あなたが何を感じ、何を不安とし、何を喜びとしているのか、そんな「心の状態」も見えるx見せるかすることが「うまーくいく自宅仕事」のキーポイント。

4.自分のマネジメント

一日中パジャマのままでいても仕事ができるもの自宅仕事です。そう、誰の目にもふれなくても仕事ができるのが利点でもあります。 

よく女性から言われるのは「メイクしなくても、髪の毛セットしなくてもいいんですよね」ですが、本当にそうしたのはこの10年以上の間で2日程度です(でも、してる、、、)。たまにしか自宅仕事をしない人ならもちろんそれでよいでしょう、ですが、誰かとチームになり日常的に自宅仕事を続けたいという人なら「仕事に向かう自分」をセルフマネジメントすることが継続の肝だと考えています。朝同じ時間に起きる、身支度をする、場を整える、仕事へのモードを入れる、これ、とっても大事なスイッチです。私の場合は、「仕事はじめまーす!」と元気よく声を出す事にしています。人間は声を出すことによって自分に暗示をかけられるといいます。そして、サポートが必要な時、誰かの知恵を借りるときも同じです。自分の得意・不得意、好き・嫌い、モチベーションの有無、コミュニケーションスタイル、などなど自分を知り、自分のキャパをしり、どんな時にサポートが必要かも発するのは自分です。そのためには、定期的な客観的視点での質問の時間「どうよ最近?」の自問自答も必要ですね。

快適な自宅仕事を継続するためには、「自分」に興味をもって常に問うこと。スイッチ入れるxスイッチ消すはご自身で!


なんてブログを自分に向けて書いていたら、こんな記事をみつけました。書いていることはかぶっている部分もありますね。自宅仕事の悩みも課題も、万国共通な部分が多いようです。

ICの仕事術、今後もご要望に応えられる部分をできるだけブログにしていきます♬ 

写真はアイズプラスのチームミーティングの様子です。今回のチームは5名の4名のファシリテーターとプロジェクトコーディネーターのチーム、全員がリモート(自宅)ワークです。1時間での会議を終え、今月からスタートする某メーカー企業の全国イベントをリードします。今年も、楽しみな仕事が満載です!

hbr.org

「らしさ」の話1 【○○さんらしさって】

先日、一緒に仕事をする先輩から
「池照ちゃんらしい色使いだよね」と
着ている服装を褒めていただきました。

とっても、嬉しい。

私たちアイズプラスは、
2018年の株式会社化から会社の基本方針
【Our Way】新たな活動コンセプト 
~Live your own~ あなたらしい生き方を 
を加えました

is-plus.jp

 

「らしさ」ってなんだろう。。。 
今日はちょっとそのことを私なりに
まとめてみたいと思います。

「女の子らしくしなさい」
「日本人らしく会議では静かにしててさ。。。」
外資系らしい感じがする」
などとよく使う「らしさ」ですが、これは
よく考えてみれば外側からみる「属性によるラベル付け」
にあたりますよね。何かを集団単位でラベル付けして
その集団を一般化して「普通○○っていったら」
というくくり方なのかと思います。
集団としてひとくくりにされることを安心と
感じて心地よく想う人もいれば、
ひとくくりで語られることに違和感を感じる人も
いるでしょう。 

一方、個人単位の「らしさ」はどう見いだすのか。
私自身が書き出しているのは以下の方法です。

好き ⇔ そんなに好きでない
得意 ⇔ 不得意なほう
大事(価値観)⇔ そんなに価値をおいてない
夢中になる ⇔ そうでもない
こだわってる ⇔ そうでもない 


左側に入るものを出していくと
なんとなく自分の「らしさ」が言語化されて
いきます。 

 人が好きで、
 人の成長するプログラム企画が得意、
 今は家族との時間がすごく大事で、
 最近は近所の散歩に夢中になっていて、
 研修は制度設計にはどこかしらにユーモアを
 入れることにこだわってる 

自分のことをこう書き出してみると
上位3つ(好き、得意、大事)は
自分の内面にコアにある部分で
(比較的長時間自分の核になってる)
下位2つ(夢中になる、こだわり)は
ここ最近の自分の中の流行になっている部分。

あくまで自分から発する
この5つを整理することで
「あなたらしさ」は他のだれのでもない
「今のあなたの”らしさ”」に
なっていきます。

一方、周囲の人が指摘してくれる「あなたらしさ」
は自分から発する上記5つとは違うこともあります。
周囲から見える「あなたらしさ」はどうやって
言語化されているのでしょう。

私たちが意図をもって周囲に伝えない限り、
あなたが自分の「らしさ」と思う上記の
コアな部分(好き、得意、大事)は相手
からは見えにくい部分です。

周囲の人はあなたの、
 服装、これまでの言動や言葉遣い、家族構成、
 経験や経歴、身に着けるもの、よく食べているもの
 友人のタイプ、雰囲気、属性  などからあなたを見て
「あなたらしさ」と言ってくれるのです。
これは、よくあなたを観察していたからこそ
言えること。これは感謝ものです。

ですが、違和感を感じる人もいるでしょう。
「本当の私はそうじゃないのに、、、」
「誤解されてるかな、、、」と。
それは、あなた自身が自分のコアな部分を
相手に伝えきれていないからではないから
でしょうか。軸となるコアな部分は自ら伝え
ていかなければ相手には決して伝わらないのです。

私は事業会社にいた時代からダイバーシティ施策や
女性活躍推進プロジェクトを担当していますが、
その時によく聞かれた言葉が「女性らしい仕事の仕方」
や「女性らしい感性を発揮する仕事」という言葉です。
「池照さん、すごく女性らしい感性でいいね」と
褒めていただくこともありましたが、私が一番嬉しかった
のは「この企画、池照さんらしいね」という
長年私の仕事ぶりを見てくれた
尊敬する上司からの言葉でした。
女性という属性でくくらず、私という個人を
それまでの私の発言や価値観の置きどころから
感じて言ってくださった「らしさ」だったからです。

これは私にとってかなり嬉しいこと。
この経験から、私はリーダーがメンバーに
関わり、観察して「らしさ」をみいだし、
メンバー自らも「らしさ」を表現できる習慣
をつくり、それを「つよさ」にしていく
しくみやしかけ作りをすることを心に決め
EQ事業や組織開発を進めています。

自分の「らしさ」を知りたいと思ったら
まずは3つのコアな部分、そしてその他の
部分をあれやこれやと書き出してみることを
おススメします。
自分ではなかなか書き出せない場合は、
「感情」に着目してください。
何をしていると嬉しいのか、つまらないのか、
笑顔でいるのか、疲れているのか、、、。 
そんな自身の感情の気づきから、
好き⇔嫌い 心嬉しい⇔心が曇る 快⇔不快
が分かってきます。
それでも見いだせず、だれかの手を借りたいなら
素直に周囲に頼ってみましょう。
「らしさ」を表す言葉を3つずついただく、
または、様々な言葉の中から選んでいただく
ようにするなどです。 

そして誰かから「らしさ」を指摘してもらったら、
嬉しければ見て下さったことや共感してくださった
ことに感謝を伝えましょう。
逆に、違和感を感じたら、
自分のコアな部分をきちんと伝えることに
もう少し時間をかけていきましょう。
まだ相手には属性や見えやすい部分のあなたしか
映っていないということです。もしその人と
一緒に仕事をしていく、「らしさ」を出して
仕事したいとあなたが想うなら、伝える努力を
していくのです。

「らしさ」は誰かに決めてもらうものでは
ありません。
ましてや「自分らしさ」は自分でみつけて
自分で形創るもの、そして完成形を無理やり
創る必要もありません。
それからもう一つ、
「らしさ」は変化していくもの、
アップデートも必要です。

「らしさ」は自分を表し、
自分にエネルギーを与え、
自分を肯定するパワーワードです。
だからこそ、自分も相手も肯定する
パワーワードとして使いたいと
あらためて感じています。 

「らしさ」を「つよみ」にする
そんなコンセプトで、アイズプラスは活動を
続けていきます。 

こんなことを考えながら出張時間の合間に友人と話しながら描きました↓

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