日々是Is'+ (アイズプラス代表 池照ブログ)

Is'+の視点による人事、キャリア、その他もろもろについての徒然 ver.1

Know How から Know WHYなハンドブック作りの話

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以前、人事アドバイザーを務めるクライアント企業で
業務改革のプロジェクトを支援しました。
仕事の役割定義を見直し、その目的、役割定義、
業務の流れ、そして評価のしくみや育成体系
といっ人事のしくみを全体的に見直して
再デザインすることがゴール。

この際デザインの一つとして、現在ある
「マニュアル」を見直し変更しようと
いうチームの議論に入らせてもらいました。

一番大きな議論になったのは、
現場のマネジメントスタイルが変わったこと。
それによって、トップダウン型マネジメントで
上司がきめて、上司が定義したことを、
間違いないように実行していた時に必要だた
「マニュアル」を変えようと現場から
声があがったことです。

現在、会社は役職に関わらず一人ひとりの社員が
現場で協働型リーダーシップをとることが期待
され始めています。一人一人が顧客に向きあい、
自律した姿勢をもて何を、なぜ、どうやるかを
考え実行する。上司は一人ひとりのゴールを
サポートし、支援をする立場に変わっています。

「マニュアル」は与えられるものと相場が
決まっていたところから、
自分達でつくれるという意識が、メンバーの
強い意欲になっていったんです。


■HowからWhyへ

この変化の中で
私から提案したのはHowからWhyへの転換です。

何をしたらいいのかのKnow-Howのリストから、
何故この行動が必要なのかを考える
Know-WHYへの転換です。
以下の質問に自分達が応えられるようにします。

 Know- WHY
  Why:  なぜこのサービスをするの?目的は?
  How:  で、何をどんな手順でする?気を付けることは?
  You:  相手(お客様)にどんな気持ちになってもらいたい?

事前に私の講座でEQを学んでいる彼らということも
ありますが、一番盛り上がったのは「You」の部分と
でした。お客様の感情はどうやって確かめていくのか
というところで様々な意見や事例がでました。

彼らの声からでた一番の反省は
「このプロジェクトに入るまで
そういえばお客さんの”気持ち”をこんなに丁寧に
思い出すことがなかったかも」であり、
これを通して彼らの行動に変化があったのが
「お客様の気持ちに注目する」と同時に、
「お客様に向かう時の自分の気持ちに注目する」
だったりします。

■内容変われば名前も形も変えていく

やり方が書かれていた「マニュアル」から
自分達のWHYが記されてているものに変わるため、
名称も「ハンドブック」に変更。
やり方をほぼ覚えるためのれ「マニュアル」から
いつもで手元において自分達のWHYを
見直せるように、タブレットなどでも確認できる
形に変えていきました。

このように形を変えることによって、
いつでも気づきがシェアできたりもしますね。
そしてもう一つ、自分たちで決めたことの中に
「次に見直す時期を決めておく」があります。

以前のマニュアルは、
見直しがないまま放置状態だったことも問題に、、、
今回自分達の手で創った文字通りの「ハンドブック」は
頻度高めに見直しの時期を定め、
WHYを見直すことを定めました。

弊社自身もそうなので恥ずかしい話ですが、
マニュアルがずっと見直されていない企業はけっこうな
数で存在します。

決められた仕事をする際に必要だった「マニュアル」を
自分で決める仕事をする際に見直す「ハンドブック」へ。
この活動を通し、何より
携わっているメンバーの皆さんがとても積極的になった
変化を感じています。

お客様のニーズが変化し、
社員の役割が変化した今だからこそ、
Know-WHYなハンドブック作り、お薦めです♪ 


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ありがとうございました。
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