先日からスタートした某企業の選抜者プログラム。
チェックインで参加者のMoodMeterを聞いたら
「元気度も感情度合いも2です・・・
このプログラム初日に緊張して眠れず、
不安いっぱいです」
Energy2 Feeling2で表和される「意気消沈(Depressed)」とは、
気力や意欲が極端に低下し、物事に対する興味や活力を失ってしまった
状態です。
「Depressed」はラテン語の deprimere(下に押し下げる)に由来。
心理学では「うつ状態」とも訳され、臨床的な意味を持つことも
ありますが、日常的には「がっかりした」「落ち込んでいる」
といった感情レベルでも使われます。
「夜明け前が一番暗い」
— イングランドのことわざ
「意気消沈」の最中にいるとき、状況が変わる気配すら感じられない
ことがあります。ですが、このことわざは、どんなに暗い時でも、
希望の光が近づいている可能性を示していますね。
どんなときに感じる感情?
「意気消沈」は次のような状況でよく湧き上がります。
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頑張っていた目標が達成できなかったとき
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期待していた人に裏切られたとき
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長期間ストレスや疲労が続いたとき
-
自分の存在価値を見失ってしまったとき
- 不安で身体も心もいっぱいになったとき
この感情は、ただの「悲しみ」よりも深く、
心のエネルギーが底をついたような感覚を伴います。
プルチックの感情の輪において、
「意気消沈」は「悲しみ(Sadness)」の中でも強度が
高いレベルに位置づけられます。また、
悲しみがさらに深まると「絶望(Despair)」に向っていきます。
感情の輪では、悲しみの対極には「喜び(Joy)」があり、
このことからも「意気消沈」はエネルギーの低い、
負の感情ゾーンにあることがわかります。
この感情を人生に活かすには?
「意気消沈」を感じたときは、自分の心と体からの
重要なサインだと捉えることが大切です。
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感情に気づく:まずは「自分はいまエネルギーも感情レベルも低い」
と自覚します。それだけでも回復の一歩になります。 -
休息をとる:エネルギーが極端に低下している状態なので、無理に行動
せず、身体の回復に努めてまずはしっかり休むことが必要です。 -
信頼できる人に話す:不安や孤独感がこの感情を強めることがあります。
友人や家族、必要に応じて専門家に話すだけでも心が軽くなります。 - 小さな成功や喜びを積む:気力が戻ってきたら、小さな達成感を
積み重ねることで、少しずつ意気を取り戻していけます。
意気消沈は、誰にでも起こりうる自然な感情です。
自分の状態を知り、丁寧に向き合うことが次のステップへ進む準備が整います。
ところで、プログラム初日のチェックインでEnergy2 Feeling2:
「不安でいっぱい」と表明して下さった参加者の方は、
EQやリーダーシップ、自己紹介のワークなどでこれからチームになる
方々を知り、テーマの理解を経て、夕方には
「池照さん、疲れましたが、気分はかなり回復しました。
少なくともFeelingは高まりました!」と帰り際にお知らせくださいました。
私にも「意気消沈」な時があります。一人ひとり、まずは自分なりに
必要な時間や取り組みを模索して、向き合っていくことからスタートしたいですね。