日々是Is'+ (アイズプラス代表 池照ブログ)

Is'+の視点による人事、キャリア、その他もろもろについての徒然 ver.1

「心・技・体」の教育デザイン

 企業のタレントマネジメントコンサルティングの一環として、教育体系や教育・選抜プログラム等のデザイン(設計)をお手伝いしています。

このようなお仕事は比較的長期にわたって担当することが多く、長いお付き合いではすでに9年、そのほかのクライアントも3年~6年と長期にわたってご一緒しています。

 タレントマネジメントとは、従業員が持つタレント(英語で「能力・資質・才能を意味する)やスキル、経験値などの情報を人事管理の一部として一元管理することによって組織横断的に戦略的な人事配置や人材開発を行うこと(HRproより)です。

この設計ではある種の「こだわり」をもっており、軸としているのが「心・技・体」のバランスです。「心・技・体」は、ご存じの通り武道家を育てるために使われるものとして有名ですが、この言葉一つひとつのもつ意味を三位一体化させたものは、我々のようなビジネスパーソンのパフォーマンス発揮にも繋がります。

 

:EQ等の心のマネジメント(メンタル、もの事のとらえ方、考え方、思考、
  姿勢等)

:スキル開発と維持(ロジカルしんキング、プレゼンテーション、
  知識の増強等)

:アクションや現場での検証等(実際に動くこと、プロジェクト参加、
  手足を動かすこと、経験すること等)

 

 例えば、企業の育成全体像設計の場合は、スキル研修(技)に偏りがちな全体設計に、経営層との交流や話合い(心)、そして現場でのOJTや異動を含めたリアルな経験を入れること(体)を考慮する。
 

また、単体の研修やプログラム設計の場合には、スキル習得(技)がテーマの場合にも(心)として心構えなどをコンテンツとしていれる、逆にEQ等(心)がテーマの場合にはそれを土台に活用できる(技)としてスキル習得を内容に入れる、そして双方ともに必ず入れるのが(体)の部分です。

 

ここには実際のアクションプラン作成と研修終了後の相互コーチングのしくみを取り入れ、学んだ内容の定着を図っています。この(体)の部分を丁寧に設計して仕組化することで、または、この(体)の部分をプログラム終了後の継続フォローにすることにより成果を出す事例が多くみられるようになりました。

 

 最近ではこの全体デザインにご評価をいただき、全社の育成体系構築をご依頼いただく案件が増えてまいりました。また、特に女性活躍推進を目的とした場合の事例では、数年前までは「研修のみ」での実施が圧倒的に多かったのですが、この「心・技・体」をプロジェクト化して組織に導入することで実際の成果につながっています。一つの例が先日このブログでご紹介もしたHRカンファレンスでの発表事例です
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今期はこのプログラムが他2社でもスタートします。今から楽しみで仕方がないプログラムの展開です。

学びは「心・技・体」。心(EQ)だけでも、技(スキル)だけでも、アクション(体)だけでもなく、3つを総合的に融合させることで、互いを巻き込んで学びが加速される、そう確信しています!

 

ワークショップでは一人ひとりの発表に参加者がコメントをフィードバックします
写真は弊社開催のEQプログラムのでの一枚です

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