日々是Is'+ (アイズプラス代表 池照ブログ)

Is'+の視点による人事、キャリア、その他もろもろについての徒然 ver.1

エクセルシートより大切なことの話   

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■「改革」に向けた一括組織プログラム

 

働き方改革」関連の仕事、
まだまだ今年もたくさんのお引き合いをいただきます。

残業時間の削減、
休日取得の促進、
育児休暇取得の促進、、、
などなど制度面の改革を進め、
各社では一定の成果を上げているとのこと。
改革に向けて制度面やルールから
働き方を変えていくことに成功しています。

今年から新たなプロジェクトをご一緒する日系メーカーに、
先日プロジェクトのニーズヒアリングにうかがってきました。
対象は現場のラインマネージャーから部長クラス、
第一の目的は「働き方改革」の推進です。
制度は労働時間削減を中心に進められ、少しずつ
その成果は見えるものの、組織の中で制度変更の
納得性が薄くモチベーションが上がってるとは言えない。
だから「管理職層」への
研修を実施して「改革」の主旨徹底とマインドセット
変えたい。これが最初の課題意識でした。
「マネージャー達を対象に働き方改革を理解する研修」
を実施し、残業時間削減をより加速させ、不平不満が
出ないような改革をマネージャー層に徹底させたい、、、
ということですね。ご担当者の方は、

社員数、制度適用者数、労働時間など、様々な
社内データの数値変化をエクセルシートで見せて下さいました。
役員にも共有するデータとのことでした。

マネージャー達が同じ意識で制度の改定について理解
すれば、制度改革の意味と意義を理解し、それが組織に
そのまま伝わる。晴れて「働き方の改革」が達成され、
エクセルシートの数値が向上するという流れです。

思わず聞いてしまいました。
「管理職の皆さんは、モチベーション高く働く
気持ちになっていますか?」

■だれのための「改革」か 

 

そもそも「働き方改革」は何を目指しているでしょうか?

厚生労働省の定義によると、

少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」や
「育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化」対応
などの課題解決のため、
働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる
社会を実現し、働く方一人ひとりがより良い将来の展望をもてる
ようにすることを目指す。

「働き方改革」の実現に向けて  厚生労働省

これが働き方改革が目指すもの、です。

つまり、働き方改革の目指すところは、
制度変更の理解や属性(男性や女性)による
働き方ニーズに対応することではなく、
”一人ひとりの置かれた個々の事情に応じ、
一人ひとりがより良い将来の展望をもてるようにする
ことを目指す”なのです。

一人ひとりの個々の置かれた事情は皆違い、
一人ひとりが思い描くより良い展望をもてるようにすること
もそれぞれが違うはずです。

つまり、属性で分けて「彼ら・彼女ら」への対応を学ぶんじゃなく、個別に「彼または彼女」に向けた改革なのです。
それならば、管理職に必要なのは、
この「一人ひとりの置かれた個々の事情」に向きあい、
「一人ひとりがより良い将来の展望をもてる」ことを
支援するコミュニケーション力やマネジメント力を
つけることになるでしょう。

■誰を幸せにしたいのか? 

「改革で変化を感じ、”将来の展望がもてる!”と思えるように
なって欲しいのは、子育て中の女性社員達、や
休日出勤が多い営業部員達なのではなく、
あなたの部署にいる
”子どもの保育園が、
延長保育のない保育園でいつも
就業時間が気になってしまうAさん”だったり、
”奥さんの仕事が土日勤務が多く、土日は
できるだけ介護が必要な父親と一緒にいたいと
思っているBさん” だったりする訳です。

AさんやBさんの個別の状況を心を傾けて聴くこと、
彼/彼女が主体的に自身の「働き方」を考えられる
材料を提供し、オプションを示すこと、そして
彼/彼女自身が自らの目的に沿ってそのオプションを選択
し、実行することを後押し、支援する、これが
彼/彼女が「幸せに働く」、
長期的に持続性のある「働き方改革」になる。

何より、管理職自身が個人として
「働いて幸せ」を選択または創造できるようになっていなければ
その良さはメンバーには伝わりません。
管理職の方自身が、主体的に「働き方」について
自ら動いている状態が必要ですよね。

エクセルシートのデータも大切な経営情報であることは
間違いありません。ですが、
この会社で働くAさん、Bさん、そして自分自身
の表情やモチベーションや
未来に向かう気持ちの変化こそが、持続的なパフォーマンス
をつくる重要な情報になるのです。

この企業では、数度の打ち合わせを経て
まずはマネージャー自身の「働き方改革」として
マネージャー自身が「幸せに働く」を知り、
それを自らの言葉でメンバーに伝え、影響力を与えていく
ことをステップとしました。今年からこのプログラムを
スタートさせ、先日第一フェーズを終えたばかりです。
来月からは影響力発揮について学び、実際に実行の
フェーズに入ります。どんな変化がみられるのか、
楽しみでなりません。

管理職(リーダー)のプログラムは、
とかくマネジメントの方法やコーチングの手法
に目がいきがちですが、彼ら自身の感情やあり方
を見直し、彼ら自身が「憧れられる」ような
リーダーになることがとても大切な要素です。
何しろ、彼らの言動にメンバーは毎日触れ、
感じとりながら仕事をしていまから。

メンバーに影響力を与えることと同時に、
まずは自分自身の表情がどう変化するか、
管理職の皆さんに振り返って欲しいことの一つなんです。

なんてことを思い出していたら、
今週土曜日に第二回目の「ステキヲツクル」に
登場いただくノバさんこと野林さんの記事にも
同じフレーズを見つけました。
まさに、
「エクセルで語るな、実例で語れ」
ものすごいシンクロな記事との出会いです。

さて、どうやって私のカスタマーの笑顔をつくるのか。
今週は「ステキヲイカス」トーク&ワークで
ステキを科学していきます。

 

sutekiwoikasu2019.peatix.com



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■ 10/26 @鎌倉由比ガ浜
 ステキヲイカス 【野林徳行+池照佳代(モデレーター)】第2回目@鎌倉 &①EQを知ろう!+②鎌倉お散歩ツアーもあるよ! | Peatix


      第一回目の心に残るキーフレーズは
  「聴きまくるに勝るものなし」
  徹底的に幸せにしたい人の顔を思い浮かべ、
  徹底的にその人の声を聴きまくる。
  ステキヲツクルための大切なレシピでした。

  第二回目は実際に自身の顧客に向けて
  「ステキヲイカス」
  ワークを織り交ぜながら、ご自身のステキを
  活かす(イカス)レシピをご紹介していきます!
  お申込みは上記リンクのPeatixサイトから! 
  ぜひ、お越し下さい♪ 

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  弁護士をプロボノとして担当下さっている大橋先生にご登壇
  いただきます。
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【10月22日東京開催】ICが気を付けたい法律トラブルとその対応 | 特定非営利活動法人インディペンデント・コントラクター協会

 

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  EQ(感情知性)プログラムを全管理職に導入した
  ランスタッド株式会社では、社員のみならず事務局の
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  池照によるEQ仲間へのインタビュー 第二弾です!