日々是Is'+ (アイズプラス代表 池照ブログ)

Is'+の視点による人事、キャリア、その他もろもろについての徒然 ver.1

CEOのEQは何故低い?!  ~【リーダーシップの本質】から ~ 

昨年に続き、
京都大学大学院にて、医療業界人材中心にリーダーシップを高める
新たな取り組みとなる、「メディカルイノベーター養成講座」に
登壇の機会をいただきました。

 しかも、昨年は「リーダーシップ」とのコラボ講座で
実施しておりましたが、今年は、「リーダーシップの本質」
をテーマに、3時間の講座全てを担当です。これはテンションが上がる⤴

「リーダーシップの本質」では、
「これから」の時代のリーダーに必要な要件の一つとして定義された
EQ(感情知性)を中心に、正解が示されない時代に誰もがもつ「感情」に向き合い、
自己理解を進めながら他者を巻き込み成果をつくる「感情マネジメント」を
学びます。

■質問です!

参加者は皆さん京都大学の学生や教職員の皆さんです。
中には研究者や教授職の方もいらっしゃいます。医学分野は共通
とはいえ、皆さん研究テーマや研究との関わり方も多様です。ですが、
共通して言えるのは参加者皆さんが学びに意欲的で探求心があること!


昨年の経験からこの傾向は把握していたので、
ワークショップスタートから皆さんができるだけ心をオープンに、
心理的安全性高く参加できる雰囲気づくりを心がけました。

今回も、EQの簡易診断を取り入れながら自己理解を深め、同時に
EQについてもその研究経緯や世界中の企業でどのように活用されているかの
話を進め、ブレークアウトルームもとても盛り上がっていました。

そして、休憩時間、私から「質問があったらいつでもチャットに」と
お伝えしていただいたのがこの質問でした。

EQがリーダーシップに大切なことはとてもよく理解できました。
でもこの記事も見つけました。これは何故なのでしょうか???
→  「多くのCEOはEQが低い!なぜ?」

www.weforum.org

 

■CEO(トップ)のEQスコアが低い?!

クラスでは、リーダー自身が「感情」を知り、「感情をマネジメントする」ことが
それぞれの個性の強みを活かした本質的なリーダーシップ発揮につながると、
お伝えしました。ですが、この記事には、この訴えを覆すような内容とデータが
紹介されています。

世界経済フォーラムの記事の一部の記事でもあるこちらには、
組織の一般社員レベルから中間管理職に向けてEQスコアが上昇し、
組織のDirector(部長レベル程度)からCEO(組織のトップ)にかけて
そのレベルは急速に落ちているというデータが紹介されています。
そして何と、CEOは平均して、組織内で最も低いスコアとなっているのです。

これは確かに見逃せないデータですよね。

この記事によると、

現場の方々を直接マネジメントするマネージャー
ポジションに就く方は、優秀でありかつチームを巻き込み協働する人材で
あることからEQスコアが最も高くなります。つまり、心の知能指数が高い
マネージャーは、人々が「一緒に働きたい」と思う人であるということです。 
ところが、中間管理職を超えると、状況は変化していきます。
部長以上になるということは、現場のメンバーとの有意義な対話や交流
に費やす時間が減少し、感情的な取り組みによって現場のメンバーや顧客
がどのように影響を受けるかを見失ってしまいます。トップに行くほど、
人との”感情的な関わり”がなくなり、孤独に陥っていくのです。 

■EQはだれのものか

ですが、この記事には以下のようなことも書かれています。

この表にある各ポジションについて、トップパフォーマーとされる方々は、
どのポジションでも最高のEQスコアをもっている方々です。CEOに関しても、
最高のパフォーマンスを発揮するCEOはEQスコアは最も高いCEOです。
低いEQでも昇進してそのポジションにつくかもしれませんが、新しい役割で
高いEQの競争に打ち勝つことができいのです。

そう、このデータはあくまで各ポジションにいる方々のEQ平均値を
表しているものであり、各ポジションの中でのハイパフォーマーはやはり
高いEQ値を示しているということなのです。

質問を投げかけてくださった方は、すぐにこの一文を見つけ
「あ、自分で結論も文中に見つけました。理解できます」
とご自身でおっしゃっていました。クラスの中でもこの記事を紹介
させていただき、それぞれが考えるEQについての理解を深めることができました。
「リーダーシップの本質」を考える上で本当に本質的なテーマ
を投げかけてくださったお陰で、クラス全体であらためて見直す良い機会に
つながったところです。 

そしてこの記事は以下のような文章で締めくくられています。

トップに向かうほど現場の人間関係から疎遠になり、孤独になることを
理解しつつも、私たちはこの傾向に従う必要はありません。
あなたのEQ(感情知性)はあなたのコントロール下にあります。
EQに取り組むことでパフォーマンスは向上し、その取り組みは
あなた自身が上位職の役割につく場合でも力を落とすことなく
パフォーマンスを高めることを確実にします。 

そう、EQは自分自身の感情を知り、感情をベースに周囲との関係づくりに
繋げるスキルであり、これは他のだれでもない「自分のもの」です。
EQは誰もがもっているものであり、だからこそ「発揮」という
言葉を使います。もっているものを認識し、思い切り「発揮」できるか、
これは私たち個人個人にかかっているということなのです。

ご参加の皆さん、企画をリードするファンリーシュ講師陣の皆さん、そして
事務局の皆さんのお陰もあり、今年も学びと気づき多い時間でした!
私自身、昨年に続き今年も私自身がリーダーシップの本質について考え、
学び、探求する機会をいいただきました!ありがとうございました。 

・・・・

尚、京都大学メディカルイノベーター養成講座は、
実践型リーダーシップ構築を目指し、来週からも多種多様な講師陣が
参画して学プログラムは継続していきます。
今後も、ご期待ください♪ 
※本プログラムは一部を除き京都大学の学生・教職員のみの参加プログラムです。


弊社の5500件を超えるデータでも、
最もEQスコアが発揮されているのは現場で多くのメンバーを
まとめ、巻き込むマネージャーレベルの方々かと思います。
上位職にいるほど、現場の人を思い浮かべて事業推進ができるかがカギになるそうですね

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