日々是Is'+ (アイズプラス代表 池照ブログ)

Is'+の視点による人事、キャリア、その他もろもろについての徒然 ver.1

定量目標と定性目標 

先日ご紹介したニコワークや、
私がご提供するEQ(感情知性)のマネジメントワークショップなどでも
よく使う言葉の一つが、定量的・定性的という表現です。

今日はこれをご紹介していこうかと。

ニコワーク記事→

 

isplus1.hatenablog.com

 



定量的/定性的って何?

定量的/定性的ってビジネスの中で比較的よく使われる言葉でありながら、
言われてみればあまり明確な定義は示されていなかったかもしれません。
そもそも日常会話で使う言葉ではないですから。

デジタル大辞泉で調べると、

 定量的とは、数値・数量で表せるさま。

 定性的とは、数値・数量で表せないさま。 
とこれじゃ分からんんよというそのまんまの定義が紹介されます。

定量的のものは、誰がみても分かる「数字」というモノサシで
表現されるものであり、
定性的とはそれ以外、誰が見ても分かる数字などでなく、
その事象に関する内面的、性質的、状況や変化などに着目して表現されるもの
を意味しています。

 

■例えば、どんなことが言えるのか?

例えば、人材採用を例にとってみましょう。
採用の仕事をしていると、よく2つの指標が使われます。

一つ目は、営業部員を30名採用!という数値的指標
二つ目は、傾聴力と共感力、そして愛嬌のある営業部員が必要 
     という必要な人の要件や能力を表した指標です 

これがまさに、30名!などの数値的目標=定量的目標
○○力と△△力、そして☆☆な人などの要件や性質を示すもの=定性的目標
となります。

会社でよくある目標設定には定量的なものはありますが、
定性的なものは提示がない、
もしくは、重要視されていなくてそれぞれの解釈で
進めてしまっているところも多いのではないでしょうか。

皆さんの仕事に当てはめるといかがでしょうか?

 

■定性的表現が成長実感を高める 

定量的/定性的な双方の指標をもつことで得られるメリットは
どんなことがあるでしょうか?
特に、定性的指標は「人を育てる」指標となります。
その理由、私は大きく3つあると感じています。・

・目標がより明確化できる
 何を目標とするか(What)だけでなく、どうやるか(How)を
 共有できるため、互いのイメージがつきやすくなります
 例)売り上げを30%上げよう(定量的指標)、
   来て下さったお客様には毎回感謝の言葉と笑顔を自分達から
   必ずプレゼントしよう(定性的指標)

・仕事が自分ゴトになる
 同じ定量的指標をもっていたとしても、定性的指標は関わる仕事や
 レベルによって異なることがあります。それぞれが自分の仕事における
 大事にしたいポイントを指標化できることで「自分ゴト」として
 捉えることができます
 例)売り上げを30%上げよう(定量的指標)、
   お客様がご友人をつれてきたいと思えるサービスを考えよう
   (顧客サービス担当の定性指標)
   新入社員のヒアリングを実施してそれぞれの課題を整理して提案しよう
   (人事担当の定性指標 間接的だが長期で関われる)

・具体的になる
 定量指標だけだと数値だけになりますが、定性指標をもつことにより
 より内容が細分化され多角的かつ具体的なります 
 例)売り上げを30%上げよう(定量的指標)
   お客様の来店時間帯の待機、対応、クロージング時間による
   サービスを細分化し、それぞれに目標を言語化するなど 
   これにより、新人へのトレーニングメニューにも転用が可能になる 

以上の3点は、実際に私のクライアントが実践したプロジェクトをを例に
ご紹介しています。この企業ではこのプロジェクトを推し進めるにあたり、
「社員の成長実感を向上させる」という目標を置き、実際に定量/定性指標化
を導入することによりこれを達成させました。

誰でも、自分の仕事や役割が顧客や周囲に与えるポジティブな影響を
感じられることは、そのまま自身の成長実感に繋がります。
量的な指標をもって数値を扱うことは確かに誰にでもわかりやすい
モノサシとなります、でもそこには必ずどうやってそれを達成したいのか、
達成したあとに見たい世界はどんな世界か、私自身がどうかかわりたいのか、
そんな「こだわり」が見えてきます。

私自身も、独立して仲間と協働でプロジェクトを組む際、
自社で何かを達成したいことがある時などは、必ず
定性的/定量的の両方の指標を組むようにしています。
自分達が関わる意義、意味を毎回確認し、迷った時に
立ち返るようにしています。

定性的指標にこそ、人の「こだわり」や「意識」、
そして「価値観」が見えてきます。
だからこそ、これからもここに思いっきりこだわってみたいのです。 

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