今月から、
ある企業での女性リーダー向けリーダーシッププログラムがスタートしました。
昨年まで継続して担当した他社プログラムの評判を聞きつけて下さり、
今年から新たに導入のご相談をいただいたものです。
毎年1~2つのプロジェクトを担当しますが、
今年のプロジェクトは、
・1年かける長期プロジェクトであること
・ほぼ全てのプログラムをオンラインで実施すること
・個人のセルフコーチングの他にチームで課題解決プロジェクトに取り組む
などいくつかの特徴があります。
今日はこの中でプロジェクトを進める際にご紹介している
ニコワークをあらためてご紹介します。
■ニコワークとは
ニコワークとは、人生で起こる様々なことを「ありたい姿」に
向けて自律的に動くための整理シートです。
子供が4歳の時に独立し、仕事と子育てとその他もろもろで
いっぱいxいっぱいになった時に自分で見いだしました。
以来、公私にわたるどんなプロジェクトもこのニコワークで
自分なりに整理しています。私にとっては、
「大切なことを大切に進めるための」大切な相棒です。
まず大前提にあるのは、プロジェクトの定義です。
プロジェクトとは、
- 有期性(開始と終了があり)
- 有限性(人的・物的・コストの制限があり)
- 独自性(独自のサービスや成果を生み出す)
の3つを有して目的やテーマを設定して進められるものです。
ニコワークとは、プロジェクトを進める上での
4つのポイントを描きだし、定期的に振り返り、
細かいToDos(アクション/タスク)やToBes(あり方/マインドセット)に
落とし込んでいくためのプロジェクトマネジメント手法です。
Objective(目的):なんのためにやってる?
Outputs(成果物):成果物やアウトプット、定量的な指標
SuccessFactors(成功指標):どんなことが変われば成功となるか?定性的な指標
Timeline(タイムライン):時間的な指標
この最初の文字のOOSTを並べるとこんな風な顔になり、(下の顔の画)
”自分が関わるプロジェクトは笑顔で向かう”という願いをこめ、
顔は必ず口角上げて笑顔にして描き、
この4つのポイントを忘れないようにしています。
追加: How(やり方):どんな風にそれをやるか?
(これは、必要な場合のみ追加するポイント)
■例えば、「エンゲージメントの高い組織をつくる」で考えてみる
例として「エンゲージメントの高い組織をつくる」を目的として、
自分が現場のラインマネージャーだった場合を考えてみましょう。
Objective(目的):
エンゲージメントの高い組織をつくる
Outputs(成果物):
エンゲージメントサーベイのポイントを30%向上させる
SuccessFactors(成功指標):
親戚の子供の就職先にこの会社を勧めたくなっている
朝起きて会社の誰かと話すのが楽しみな気持ちになる
Timeline(時間軸):
約1年後
How(やり方):
各現場で「エンゲージメント」について徹底的に理解するワークショップを実施
ここで最も難しく、そして最も重要なのは
SuccessFactors(成功指標)です。Objective(目的)とOutputs(成果物)
を言語化・指標化するのは既存の方法でもよく目にします。
途中で迷宮入りしたり、目的と手段がごっちゃになったり、
複雑化したりするプロジェクトは多くの場合SuccessFactorsが抜けています。
SuccessFactorsにはOutputsを創るための定性的指標なのですが、
ぜひ入れていただきたいのが「自分たちがやり続けることで
何が変わるか、自分たちがやることで自分にポジティブな変化が生まれるか」です。
プロジェクトは達成することで「誰か」の幸せをつくりますが、
そこには、「自分」も幸せになることを一緒に計画しておくのです。
自分が幸せにならない、幸せを感じないプロジェクトに長く
いる苦痛を自分で選択する必要はありません。
もしそうなら、楽しめる誰かに譲った方がプロジェクトのためでも、
そして自分のためでもあります。
■人生はプロジェクトだらけ
私は人生にはプロジェクトだらけととらえています。
仕事も、子育ても、様々なな活動も、全てがプロジェクトです。
そう捉えるようになってからの方がプロジェクト自体も、
そして人生そのものも幸福度と充実度が各段に増えました。
先日、ニコワークについての取材を受けました。
またオープンになったら発表します。
また、ニコワークについては、こちらのガイドブックにも一部
紹介されています
→ フリーランス&“複”業で働く!完全ガイド (日本経済新聞出版)
スライドシェアに掲示している記入シートです。
もしよろしければご参考ください。
過去のリーダーシッププログラムでのプロジェクト支援では、
このフレームを活用して社内の課題解決プロジェクトを進めたチームが
社内で社長賞を受賞したり、実際に社内の改革のテーマとして扱うことに
なったりと、大きなインパクトが生まれています。
今月から1年にわたる女性リーダー向けプログラムでも、
関わる全てのプロジェクトが「ニコニコ」になると信じて、
プロジェクトをスタートしていきます。
今から、ニコニコとわくわくが止まりません!
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