日々是Is'+ (アイズプラス代表 池照ブログ)

Is'+の視点による人事、キャリア、その他もろもろについての徒然 ver.1

やり方に「愛」を IQ+EQ+DQ!

最近とても気になることがありました。
「上司との面談の際に、内容を録音するようにしている」
という話です。

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■「うちの会社的に、優秀な上司です」

コンサルタントである上司はいわゆるIQ的なスキルは
高く、プロジェクトマネジメントもお手のもの、
英語も堪能で外国人の上層部との意思疎通も問題ない、
「うちの会社的に、優秀な上司」だと言います。
この会社では人間力やれEQ(感情知性)の大切さを
上司の役割や上司に期待される力として明示しており、
上司らも人材要件を”理解”はしています。

人に感情的になったり、
誰かに攻撃的な言葉を発するなんてことはなく、
一応に話を聞く時間もとっている。
会社が提示している「上司の仕事」はそつなくやっている
と、部下も感じているのです。

それでも、「面談の録音」をしています。

 

■「やり方」の選択

会社は以前とは違う変化のための行動を
上司たちに期待しています。

たとえば、
以前は会社の決定=有無を言わさず全社通達
だったものが、

会社の決定(What)を
自分の言葉でチームに伝え(How)、
自分のチームの目標とともに実行する(Do)
へと期待行動が変わってきているのです。

What(会社の決定)
は変わらないとしても、
上司たちは
How(どんなことばを使って伝えるか)、
Do(どうやって実行するか)は
自ら意思決定し、実行していくことになります。

メンバーを巻きこむために
どんな語彙をつかって
どんなロジックで説明するかという
IQ的なスキルはもちろん、
自分の気持ちを適切に創り出し、
相手の意見を聴き、共感を示して
説明を納得にするEQ的なスキルがあるに
こしたことはありません。

上司たちは、これらの発揮が十分かどうかは
さておき、これらをよく理解している方々です。

■Howに自信を、Doには愛を

優秀なIQがあり、EQも知っている
会社的に優秀な上司をもつこの部下の方は、
それでも上司の方との会話を「録音」しています。

「なぜ?」という質問に対しての返答は、
「選択した決定はわかるのですが、なんとなく信用できない」
「ロジカルさ優先する上司に意見を言いづらい」
「はっきり言えないのだけど、将来自分に良からぬことが
降りかかる気がしてしまう」のだそうです。

私が聴きとったのは、
上司の決定に対して説得はされたが、
信頼してついていくための納得にはいたっていない
ということです。

説得を納得にするには、
相手の状況や立場を理解し、
共感を得るEQの力が必要です。

またその決定が、
会社の決定、そしてその先の社会への貢献に
どうつながっているか、
決定の実行における「やり方」に愛があるか、
そんなことが感じられていたら、
恐怖を感じながらの「録音」はなくなると
信じています。

きっと彼もそうしたいはずですから。

なんて話を思い出したら、本日付けの
ハーバードビジネスレビューでこんな記事がでていました。

IQ, EQ,そしてDQ(decency intelligence:良識指数)
だそうです。
いろんな言葉ば、どんんどん出てきますね~。。。 


www.dhbr.net 

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ご紹介&ご案内

□8/8 日経ビジネススクール 【満席御礼】
 「女性リーダーのための「周囲を巻きこむ」コミュニケーションスキル」
 すでに8/8は満席となっております。
 次回は10/25です→
 詳細・お申込みはこちらから
 https://school.nikkei.co.jp/seminar/article.aspx?sid=P1901681&n_cid=nbs_lec_NBSCEL
 セミナーレポート(2018年度版)はこちらです
 ご参考ください⇒ https://is-plus.jp/archives/4464

 

□「ダイバーシティCafe」登壇レポート
5/10に登壇したWish社主宰「ダイバーシティCafe」の
レポートが紹介されました。ダイバーシティ施策のポイント、
EQを取り入れた施策のメリットなどをワークを交えてお伝えしました。
すぐに満席となり、今回ご参加いただけなかった方もいらっしゃいました。
またの機会に、ぜひご案内させていただきます♪
ありがとうございました。
https://www.re-wish.co.jp/diversity_cafe/2019/06/11/2101/





      

 

 

Know How から Know WHYなハンドブック作りの話

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以前、人事アドバイザーを務めるクライアント企業で
業務改革のプロジェクトを支援しました。
仕事の役割定義を見直し、その目的、役割定義、
業務の流れ、そして評価のしくみや育成体系
といっ人事のしくみを全体的に見直して
再デザインすることがゴール。

この際デザインの一つとして、現在ある
「マニュアル」を見直し変更しようと
いうチームの議論に入らせてもらいました。

一番大きな議論になったのは、
現場のマネジメントスタイルが変わったこと。
それによって、トップダウン型マネジメントで
上司がきめて、上司が定義したことを、
間違いないように実行していた時に必要だた
「マニュアル」を変えようと現場から
声があがったことです。

現在、会社は役職に関わらず一人ひとりの社員が
現場で協働型リーダーシップをとることが期待
され始めています。一人一人が顧客に向きあい、
自律した姿勢をもて何を、なぜ、どうやるかを
考え実行する。上司は一人ひとりのゴールを
サポートし、支援をする立場に変わっています。

「マニュアル」は与えられるものと相場が
決まっていたところから、
自分達でつくれるという意識が、メンバーの
強い意欲になっていったんです。


■HowからWhyへ

この変化の中で
私から提案したのはHowからWhyへの転換です。

何をしたらいいのかのKnow-Howのリストから、
何故この行動が必要なのかを考える
Know-WHYへの転換です。
以下の質問に自分達が応えられるようにします。

 Know- WHY
  Why:  なぜこのサービスをするの?目的は?
  How:  で、何をどんな手順でする?気を付けることは?
  You:  相手(お客様)にどんな気持ちになってもらいたい?

事前に私の講座でEQを学んでいる彼らということも
ありますが、一番盛り上がったのは「You」の部分と
でした。お客様の感情はどうやって確かめていくのか
というところで様々な意見や事例がでました。

彼らの声からでた一番の反省は
「このプロジェクトに入るまで
そういえばお客さんの”気持ち”をこんなに丁寧に
思い出すことがなかったかも」であり、
これを通して彼らの行動に変化があったのが
「お客様の気持ちに注目する」と同時に、
「お客様に向かう時の自分の気持ちに注目する」
だったりします。

■内容変われば名前も形も変えていく

やり方が書かれていた「マニュアル」から
自分達のWHYが記されてているものに変わるため、
名称も「ハンドブック」に変更。
やり方をほぼ覚えるためのれ「マニュアル」から
いつもで手元において自分達のWHYを
見直せるように、タブレットなどでも確認できる
形に変えていきました。

このように形を変えることによって、
いつでも気づきがシェアできたりもしますね。
そしてもう一つ、自分たちで決めたことの中に
「次に見直す時期を決めておく」があります。

以前のマニュアルは、
見直しがないまま放置状態だったことも問題に、、、
今回自分達の手で創った文字通りの「ハンドブック」は
頻度高めに見直しの時期を定め、
WHYを見直すことを定めました。

弊社自身もそうなので恥ずかしい話ですが、
マニュアルがずっと見直されていない企業はけっこうな
数で存在します。

決められた仕事をする際に必要だった「マニュアル」を
自分で決める仕事をする際に見直す「ハンドブック」へ。
この活動を通し、何より
携わっているメンバーの皆さんがとても積極的になった
変化を感じています。

お客様のニーズが変化し、
社員の役割が変化した今だからこそ、
Know-WHYなハンドブック作り、お薦めです♪ 


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Unleash the Power of Myself

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" Unleash the Power of our people" 
 (人々の力を解き放て!)

もう10年以上にもわたってご一緒している
外資系企業では、現在グローバルのトレーニング(人材育成)
分野を中心に日本法人へのコンテンツ導入をお手伝いしています。
人材育成の中心となるグローバルスローガンのひとつが
この Unleash the Power of our peopleです。
人々がもつ一人ひとりのパワーを Unleash ”解き放つ”
これが人材育成のキーメッセージです。

この力強いメッセージを中心に企業文化の変革に挑み、
人事を中心とした人を動かすしくみに変化をもたらそう
としている動きに、私自身がとてもワクワクしています。

私は、この企業で現在、
ある部門のマネージャーを対象に
現場マネジメントや1on1などを強化するための
コーチングトレーニングを担当しています。
内容はEQをベースとしてご自身の行動傾向を知り、
リーダーシップを見直し、日々のコーチングを
実践しマネージャー同士で共有していくものです。

どうしたら部門のビジョンが伝わるのか、
どうしたら相手のことがもっと理解できるのか、
どうしたらもっと相手の目標を支援できるのか、
マネージャーの皆さんが、Unleash the Power
をベースに、自らのチームメンバーの力をどうしたら
”解き放つ” 何かができるのかを考え、活動しています。
そして数名の方々は個別にご相談にいらっしゃいます。

■まずは自分のこと


その時に私が必ずする質問が、
「ご自身の力が Unleashされた(解き放たれた)、
と感じた経験はありますか?」 です。

上司からかけてもらった一言や、
誰かの喜ぶ顔や、自分自身が殻を破ったと思えた瞬間など、
人はだれでもそんな経験をもっています。
自分自身が一つ前に進める、もう一歩行けると
思えたのはどんなことがきっかけだったでしょうか?
まずは自分自身の体験を思い出すことからはじめたいのです。

いろいろな方の話をうかがって気づいたことの一つは、
自分の力をUnleashするには、
必ずしも「誰か」が介在する必要はなく、
自分自身の自己理解や気づきから
生み出すことがあるというものです。

EQの学びでもよく触れますが、
誰かを元気にするのなら、まずは自分が元気に、です。
飛行機にのった際に必ず見る機内安全ビデオには、
まず自分自身が酸素マスクをし、それから周囲の人の
酸素マスクすることが手順として示されます。
まずは自分が、そして周囲を元気に、なのです。

■自分自身を”解き放つ”

Unleash the Power of our people
の前に、
”Unleash the Power of Myself”  

ということで、この企業ではまず 
自分自身を解き放つためのいくつかのプログラムを
スタートすることになりました。
共感いただいた若手メンバーとともに、
このフレーズをベースとして
自分自身のキャリア(人生含む)を考えていく
プログラムを企画しています。

昨年、こちらのパネルで現在は独立研究家としてご活躍
される山口周さんからうかがった
人生100年時代の春夏秋冬」のお話から開発した
ワークを取り入れます。すでに数企業で実施していますが、
未来を自分で描き、自分の人生のこれからの季節
を考えるワークです。

昨年のパネルの題名には”フリーランス”や”複業”といった
言葉がありますが、働く人なら誰もがこれから経験する
「人生が100年になるかも時代」を先取りしたような
パネルトークでした!

news.mynavi.jp

ちなみに、山口さんとは彼の著作を書評コーナーにご紹介
したことから、ご縁がつながりました→

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書) | ヒューマンキャピタル Online

 

 
Unleashの Leashは
サーフィンボードのボードと足をつないでおく紐や、
何かが離れないようにつなぎとめる紐のことを言います。
Unleashはつまり、自分をつなぎとめている何かから
離れる、解き放つことを言います。

まずは自分自身を解き放つ、
Unleash the Power of Myself

それは、
今の自分にとってはどんな変化?
Unleashされた自分はどんな表情をしてる?
それにはどんな一歩が必要なのか?
だれか巻き込む?
小さな一歩でいい、何からはじめてみる?

誰もが考えたい、そんなテーマになりそうです♪




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 ご参考ください⇒ https://is-plus.jp/archives/4464

 

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ありがとうございました。
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「拠り所」を思い出せたら あったかくて次に進めるって思った話 『セキュアベース・リーダーシップ』


日経BP社ヒューマンキャピタルオンライン
【池照佳代の人事・人材育成担当者が読んでおきたい本】に
新しい書評が紹介されました。

project.nikkeibp.co.jp


今回は『セキュアベース・リーダーシップ』です。

この書評を読んでくださった方からメールを頂戴しました。
以下個人名などを抜いた形で抜粋してご紹介します。

~ 1年ちょっと前に会社で池照さんのセミナーに参加した○○です。
リーダーシップは個人的なものという書評に興味をもち、
読ませていただきました。この本を読んで、
”リーダーシップはDoing を超えてBeing”とおっしゃっていた
ことを思い出しました。セミナーに参加した際は管理職に
なることを完全に拒否していて上司ともめていた時期です。
でも参加したセミナーでは”自分の感情”のことや
”自分らしいリーダーシップ”といった、これまでの管理職向け
研修とはまったく異なる内容ではっきり言って少しびっくり
してました。

実は今年から管理職になりました。やっぱり私には向いてないな
と思った頃、この書評からご指導いただいたセミナーを
思い出しました。
セミナーで使ったワークブックを引っ張り出し、EQの結果を
見直して自分が書いた文字を眺めていたら、今はなんとなく
「大丈夫だ」と思えるようになっています。まだまだ管理職
としてやっていること(Doing)は期待値に到達しませんが、
ありたいと思う(Being)は再確認できて、あの時に書いた
”周囲を巻きこんで組織の力をいかすリーダー”を目指して
いきたいと思います。

池照先生や仲間と過ごしたあのセミナーが私にとって
”拠り所”のひとつ、セキュアベースになっています。

ありがとうございます。~

とても嬉しくて、涙出そうになりました。
それは、私にとっても一つひとつのセミナーやプログラムで
ご一緒する皆さんとの時間が、次の挑戦に私を挑ませる
セキュアベースだからです。

この書籍には多くの「問いかけ」があります。
この「問い」に自分で応える時間をとることが、
自分自身が安心感を覚え、日々の小さな挑戦に挑める
「拠り所」をあらためて見いだす機会につながっています。

私自身、この「問い」から得たものは
「拠り所」となっている家族や出来事への感謝であり、
次の一歩に進もうと思える小さな勇気です。

~思いやりと挑戦で限界を超えさせる~
自分にも、そして大好きな誰かにとっても。
一人ひとりがそんな存在になれると思える一冊です。
人事の方のみならず、全ての働く人にお薦めです”

この書籍は世界トップクラスのランキングを誇る
スイスのビジネススクールIMDの教授が著したものです。
ご紹介いただき、意味のある問いかけをくださった
IMD北東アジア代表の高津さんに、あらためて感謝いたします。


www.imd.org

 

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この週末は「森」に行ってきました。雨音が心地よく響く中、自分と、友人と対話できた貴重な時間でした!




 

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□7/21 イマコラタワーファシリテーター認定
 オリジナル開発したチームビルディングワーク:
 イマコラタワー、大人が夢中になるこのワークを
 もっと様々な組織で広めていただきたく、
 ファシリテーター認定の第一回目を実施します!
 お陰様で今回はすでに満席のお申し込みをいただいております。
 詳細はこちらをご参考ください⇒https://is-plus1.peatix.com/view

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お腹を向けて話したら、患者さんがいろいろ話してくれた話 

定期的に登壇している 日経ビジネススクール
【女性リーダーのための「周囲を巻きこむ」
コミュニケーションスキル】では、セミナーが終了した後に
一人ひとりご相談にいらっしゃいます。時には1時間以上
続いてしまって会場運営の方にご迷惑かけちゃったり、、、💦)


■プロであろうとすればするほど事務的になる

半年前のセミナーご参加者に女性のドクターの方が
参加されセミナー終了後に個別のご相談に応じた件で、
先日彼女からご丁寧なメールをちょうだいしました。


「EQを学んで以来、「共感」にとても興味をもてるように
なりました。先生のアドバイスを取り入れ、患者さんにお腹を
向けて話すようにしているのですが、以前よりたくさんの情報
が聴けてる気がして助かっています。」

優しくて理知的な雰囲気、なんでも相談できそうなドクターです。
でも彼女の悩みは「そんなつもりはないけれど、最近近しい人
から”対応が事務的”と指摘されたことがあり悩んでいる。
医師としてプロの見解を示す時にプロらしくあろうと思うと
そうなってしまうような、、、」というものでした。 

親戚から聞かれる「医師としてどう思う?」という問いに、
”専門家”としての意見を出さねばと、一つひとつ向き合って
対応される姿が目に浮かびます。
実は、ずっと担当している患者さんにも
「先生、そんな教科書的な、、、」と言われてしまったこと
があるとのこと。
医療情報はネットなどでも学べる現在、病気や治療に関する
基礎的な情報はすでに知られていることも多いですからね。

患者さんが欲しかったのは、知っている情報の共有でなく、
その情報から一歩前に進むための不安な感情の共有
だったのでしょう。 

■「共感」のむずかしさ

共感は難しい。私もそう感じています。
共感を意識している人は私も含め、
「相手の感情を理解しくみとる」という概念は理解しています。
そのつもりであり、そう意識しているという方がほとんどです。

もし、共感を自分はしているつもりでも相手に伝わっていない
としたら”それを示す行動”が足りないのかもしれません。

EQを学び始めて数年たった頃、
「共感を示すには3分じっくり話を聴く」を私自身が自分で
モニターしてみました。”共感する気持ち”があることに自信を
もっていましたが、実は1分程度ですでに口をはさんだり、
相手の目線から自分が視点をそらしていることが分かりました。
これには結構愕然。しかも、私の場合は近しい人だからと相手への
甘えの気持ちがあったことも認識しました。
つまり、「共感」はしていても、相手には
そうは伝わっていなかったのです。

■ 欲しいのは情報よりも「予感」

以前に勤めた会社で営業職の”コンピテンシー
(高い業績を出す人の行動特性)を調査したことがありました。
その結果、高い業績を出す方の行動の一つに
「部下やメンバーが話かけてきたらPCを打つ手を止め、
顔だけでなくお腹を向けて話を聴く」がありました。
忙しい人がよくやりがちなことの一つに、何かをやりながら
話を聞き、次の作業の準備を進めてまう、がありますね。

はい、もちろん忙しい中聞いてくれてることはわかっています。
でも相手に与える印象は
「忙しかったのね、、、今度は遠慮しよう」とか
「あんまり私の話は重要じゃなかったかな、、、」かもしれません。

上司としての見解や専門家としてのあなたから欲しいのは、
その専門性に沿った”情報”もあるでしょうが、それ以上に
「この人は私の話を正面から聞いてくれた」そして、
「この人に話すことで 何か変われそうな”予感”」
ではないでしょうか。

だから、
「誰かが相談・話にきたら顔だけでなく”お腹を向ける”」
が彼女への一言アドバイスだったのです。 

専門家で忙しく、そして誰かの課題や悩みを解決したい、
変化をもたらす行動を支援したいと願う仕事をする人には、
少し立ち止まってご自身の行動を振り返っていただきたい
テーマです。


■モチベーショナル・インタビュー(動機付け面接) 

弊社で展開する EQオウンドメディア【EQ+LAB.】
に今回新たにご紹介された記事は、米国シックスセカンズ社
の記事を弊社で意訳したコラムです。
Motivational Interview : モチベーショナルインタビューは、
「変化・改善したいと思っている方向に本人をむけていくための
コミュニケーションスキル」で、医療やセラピーの現場などで
いかされているものだそうです。

私自身は”8つのスキル”のうち、最後の 
 8.一般的でなく「あなたの」解決策をつくる
という視点をあらためて自分に取り入れたいなと思いました。
そのためには、目の前の相談者やクライアントの話を、
「お腹を向けて」じっくりと聴きたいものです。

ぜひ、ご覧ください♪

is-pluseq.com

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紫陽花が綺麗な鎌倉は毎日たくさんの観光客であふれています。 




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 毎回日本全国、そして海外からもお申込み者があるこの講座、
 次回開催 8/8分もすでにお申込みをいただいています。
 皆さまにお会いできますこと、楽しみにしています♪ 
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イマコラタワーに注目が集まってます!

「イマコラタワー」
聞きなれない言葉だと思います。
そうです、だって私たちが創った言葉ですから。
まず実施のご様子、ちょっとご紹介します☞


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■イマコラってなに?

「イマコラタワー」は私がクライアントのために
開発した組織開発xチームビルディングゲームです。

新しい組織になったし、チームビルディングをしたい!
時間が2時間程度で、あまり予算がない、、、、 
そんなご相談を受けて、開発したものです。
これが、ものすごい盛り上がりで評判となり、
この企業では以降他部門でも導入されるようになりました。

内容はペーパータワーワークに似ていますが、
ゲームで求められることにはテーマを設定して
組織でテーマ理解を深めていきます。

とにかく、盛り上がります。これは約束できます!

その特徴3つは

  • 短時間でメンバーの強みx得意をいかしたグループワークが可能なこと
  • 組織のテーマを題材にしてグループでその「想い」を表現できるゲームであること
  • 全て一般の文房具で実施が可能なこと  です。


■どんな期待で導入している?

この2年間ですでに1000人以上の皆さんに体験していたいだいています。このワークを導入する際の期待/ねらいは、

  • 新たな部署の結成に伴い、メンバーを知り、目標を共有したい
    (製薬企業マーケティング部門 対象30名)
  • ダイバーシティの組織浸透に向けて、メンバーの特性をいかしたグループワークとキーワードの理解を進めたい
    (日系メーカー ダイバーシティイベント 対象300名)
  • 各チームで掲げたキーワードを文字だけでなく、チームで議論しながら形にしていくことで理解を進めたい
    外資系メーカー 生産部門 対象30名)
  • 会社ビジョン、バリューの浸透を全社を巻きこんでゲーム形式で実施したい
    (日系IT 対象500名)

■その期待は達成された?

上記の参加企業からは以下のようなアンケートコメントをいただきました。

  • 短期間でメンバーとキーワードの理解ができたことが一番よかった。受け取り方が違うことに気づけたから。
  • 実施から2ケ月たっていますが、先日みんなでつくったタワーを思い出して再度目標とすり合わせができました。「自分達でつくったもの」なので、思い出しがしやすい。
  • 表現が様々で見ごたえがあり、ゲーム感覚で会場が盛り上がった。
  • 様々な役割があるので、普段おとなしい人も一緒にワイワイできてとてもいいチームビルディングになりました。

■今後の展開

組織開発のニーズは年々高まっています。そして同時に人事や人材育成担当者に限らず、各組織で現場一人ひとりを巻きこんだ「ファシリテーション」の期待が高まっていることを日々日々で感じます。

「イマコラタワー」は、なかなかいい組織開発メニューだと思っています(自画自賛)。そしていいものだからこそ、それぞれの組織でファシリテーターしたい!という方が手を挙げ、展開が可能なようにしていきたい考えです。

実際に、このワークを全社のミッション・バリューの浸透に活用いただいた ウィングアーク1st. 社では、各現場から選出されたカルチャーコミッティ―メンバーがアイズプラス社のトレーニングを受け、全国の社員に向けてこのゲーム実施を通してミッション・バリューの浸透を実施しました。今年3月には、海外のメンバーも含め500名もの社員を対象にこのゲームを通してチームビルディングとバリュー理解を実施展開しています。500名での「イマコラタワー」実施、これは迫力がありました!

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そして、「我社でも導入してみたい!」というご要望を受け、今年はこの「イマコラタワー」のファシリテーター養成に挑戦します!

■「イマコラタワーファシリテーター認定」第1回目!

まずは、小さな一歩から、認定のためのワークショップを開催します。認定はご自身の組織内で展開を希望する方ならどなたでも参加可能です。ご自身の組織内での展開にロイヤリティなどは一切必要ありませんが、認定後1年以内くらいに実施した報告にご協力いただきます。

7/21日曜日の午後、鎌倉で実施します。
少人数の開催、すでに数名のお申し込みをいただいております。
お申込みはこちらのPeatixサイトからお早めにお願いします☞

is-plus1.peatix.com
■でもこれはあくまでツールの一つ・・・

でも、このようなゲームやワークは、あくまでツール(道具)です。人材を育成してどんな成果を出したいか、組織を開発してどんな変化を起こしたいか、チームビルドをしてチームでどんな挑戦に向かいたいのか、それらが「目的」です。
ワークやゲームはあくまでこのスタート地点、その先の姿をご一緒させていただくための準備運動のようなものかといつも感じています。

ステキな準備運動なので、ぜひ一緒に体伸ばしてストレッチしてみてください!

ちなみに、
「イマコラタワー」のネーミングは、弊社プログラムのエージェントとしてご支援いただいているWish(株)の生井さんが「イマジネーションxコラボレーションが促進されるワーク!」ということで命名して下さいました!

ありがとうございます♪ 

 

・・・・・・・
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 毎回日本全国、そして海外からもお申込み者があるこの講座、
 次回開催 8/8分もすでにお申込みをいただいています。
 皆さまにお会いできますこと、楽しみにしています♪ 
 詳細・お申込みはこちらから
 https://school.nikkei.co.jp/seminar/article.aspx?sid=P1901602&n_cid=nbs_lec_NBSCEL
 セミナーレポート(2018年度版)はこちらです
 ご参考ください⇒ https://is-plus.jp/archives/4464

 

□「ダイバーシティCafe」登壇レポート
5/10に登壇したWish社主宰「ダイバーシティCafe」の
レポートが紹介されました。ダイバーシティ施策のポイント、
EQを取り入れた施策のメリットなどをワークを交えてお伝えしました。
すぐに満席となり、今回ご参加いただけなかった方もいらっしゃいました。
またの機会に、ぜひご案内させていただきます♪
ありがとうございました。
https://www.re-wish.co.jp/diversity_cafe/2019/06/11/2101/







私にとっての『FACTFULNESS』

今回、日経BP社ヒューマンキャピタルオンライン
【池照佳代の人事・人材育成担当者が読んでおきたい本】
でご紹介したのは 『FACTFULNESS』です。

project.nikkeibp.co.jp

 
■単純化本能(ひとつの切り口で全て理解できる)を抑えよう


 賛否いろいろとある書籍のようですが、

自分がいかに「思い込み」に支配されがちになって
いるかを考えられる一冊です。 

先日から
某企業で3年目を迎えるダイバーシティxEQワークショップ
がスタートしています。のべ300名以上の方とご一緒している
管理職以上向けのものです。
この中で、冒頭に自己紹介を含めて実施するワークの一つに
「許容範囲アセスメント」があります。

・年下の異性の部下
・ネガティブなことから指摘する上司
・性転換をしたことを公表している同僚
・・・

などいくつかの設問に対し、
自身の許容範囲を一つひとつ記していくものです。

このアセスメントを
1)まずは管理職としての立場で実施し、
二回目は
2)プライベートな立場で実施していただきます。
違いが出る人も、違いが出ない人もいます。
それを皆さんでシェアししながら自己紹介していきます。
よく聞かれる気づきや驚きは、

・自分と異なる境界線をもつひとがいたこと
・自分の感じ方と真逆で、同じ仕事をしていた人がいたこと
・この違いがあることに、これまでずっと気づかなかったこと

だったりします。
話を進めていけば、「自分の境界線が当たり前である」と
誰もが思い、チームを率いて「よい組織にしていこう」
という善意で仕事をしている事実にたどり着きます。

互いに聴いてみてわかること。あるんですね。

この書籍に話を戻せば、
この「ファクトフルネス」という視点は、
いかに知識不足で偏った見方をし、
そして周囲に異なる視点があることに
少し気づきながらも確認しないままに
ステレオタイプにはめてしまう小さな
自分に気づき、
「自分の周りの異なる視点」に目をやる
きっかけを与えてくれました。

もちろん、この企業では
私たちが仕事をする環境自体が以前よりも
複雑化し、管理職としてマネジメントする方々が
多様化しているからこそ、このようなワークショップ
を実施し、互いの視点や捉え方の
「違い」に気づく時間をとっています。
互いの「違い」が「間違い」ではないことに
気付いた管理職の方々は、その後加速的に
活発な議論と気付きの場をつくっていきます。

同じ組織にいる同じ目的をもって仕事をする
人々でも、視点や意見は同じとは限らないのです。
自分の考えや視点が世界の中心だなんていう
純化を抑えて違う視点を取り入れてみれば、
世界はもっと面白いはずなのです。


■世界は思うよりも良くなってて、成長してる

この本、
メディアの文字にどうしても影響を受けてしまう
「世界の見方」にも一石を投じてくれるものです。

書籍の表表紙にある「世界保健チャート」は
この数十年で世界が大きく変化してきている様子が
分かります。
オンライン版は無料で見ることができます。
世界中の地域、国が生き物のように成長している
様子がわかります。
先日会った大学生が「世界はどんどん分断されて
悪くなってるし、そうニュースで言ってた」と
嘆いてましたっけ。

世界はそんなに悪くなってるところだけじゃないし、
よくなってる部分もいっぱいある。
ちゃんと見てみたら、いいこといっぱい発見できるかも
というチャートです。

→ World Health Chart


自分の周りの事実やデータが愛おしくって、
それをもとに周囲の仲間と話せることって
幸せだーっと、あらためて思える一冊でした。


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鎌倉は紫陽花がキレイな季節。紫陽花の色は「土のpH値」で変わり、土壌が酸性であれば青い花アルカリ性であれば赤い花を付けるのだそうですよ。写真は妙法寺のものです。




・・・・・・・

□8/8 日経ビジネススクール 
 「女性リーダーのための「周囲を巻きこむ」コミュニケーションスキル」
 毎回日本全国、そして海外からもお申込み者があるこの講座、
 次回開催 8/8分もすでにお申込みをいただいています。
 皆さまにお会いできますこと、楽しみにしています♪ 
 詳細・お申込みはこちらから
 https://school.nikkei.co.jp/seminar/article.aspx?sid=P1901602&n_cid=nbs_lec_NBSCEL
 セミナーレポート(2018年度版)はこちらです
 ご参考ください⇒ https://is-plus.jp/archives/4464

 

□「ダイバーシティCafe」登壇レポート
5/10に登壇したWish社主宰「ダイバーシティCafe」の
レポートが紹介されました。ダイバーシティ施策のポイント、
EQを取り入れた施策のメリットなどをワークを交えてお伝えしました。
すぐに満席となり、今回ご参加いただけなかった方もいらっしゃいました。
またの機会に、ぜひご案内させていただきます♪
ありがとうございました。
https://www.re-wish.co.jp/diversity_cafe/2019/06/11/2101/