最近とても気になることがありました。
「上司との面談の際に、内容を録音するようにしている」
という話です。
■「うちの会社的に、優秀な上司です」
元コンサルタントである上司はいわゆるIQ的なスキルは
高く、プロジェクトマネジメントもお手のもの、
英語も堪能で外国人の上層部との意思疎通も問題ない、
「うちの会社的に、優秀な上司」だと言います。
この会社では人間力やれEQ(感情知性)の大切さを
上司の役割や上司に期待される力として明示しており、
上司らも人材要件を”理解”はしています。
人に感情的になったり、
誰かに攻撃的な言葉を発するなんてことはなく、
一応に話を聞く時間もとっている。
会社が提示している「上司の仕事」はそつなくやっている
と、部下も感じているのです。
それでも、「面談の録音」をしています。
■「やり方」の選択
会社は以前とは違う変化のための行動を
上司たちに期待しています。
たとえば、
以前は会社の決定=有無を言わさず全社通達
だったものが、
会社の決定(What)を
自分の言葉でチームに伝え(How)、
自分のチームの目標とともに実行する(Do)
へと期待行動が変わってきているのです。
What(会社の決定)
は変わらないとしても、
上司たちは
How(どんなことばを使って伝えるか)、
Do(どうやって実行するか)は
自ら意思決定し、実行していくことになります。
メンバーを巻きこむために
どんな語彙をつかって
どんなロジックで説明するかという
IQ的なスキルはもちろん、
自分の気持ちを適切に創り出し、
相手の意見を聴き、共感を示して
説明を納得にするEQ的なスキルがあるに
こしたことはありません。
上司たちは、これらの発揮が十分かどうかは
さておき、これらをよく理解している方々です。
■Howに自信を、Doには愛を
優秀なIQがあり、EQも知っている
会社的に優秀な上司をもつこの部下の方は、
それでも上司の方との会話を「録音」しています。
「なぜ?」という質問に対しての返答は、
「選択した決定はわかるのですが、なんとなく信用できない」
「ロジカルさ優先する上司に意見を言いづらい」
「はっきり言えないのだけど、将来自分に良からぬことが
降りかかる気がしてしまう」のだそうです。
私が聴きとったのは、
上司の決定に対して説得はされたが、
信頼してついていくための納得にはいたっていない
ということです。
説得を納得にするには、
相手の状況や立場を理解し、
共感を得るEQの力が必要です。
またその決定が、
会社の決定、そしてその先の社会への貢献に
どうつながっているか、
決定の実行における「やり方」に愛があるか、
そんなことが感じられていたら、
恐怖を感じながらの「録音」はなくなると
信じています。
きっと彼もそうしたいはずですから。
なんて話を思い出したら、本日付けの
ハーバードビジネスレビューでこんな記事がでていました。
IQ, EQ,そしてDQ(decency intelligence:良識指数)
だそうです。
いろんな言葉ば、どんんどん出てきますね~。。。
・・・・・・・
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