日々是Is'+ (アイズプラス代表 池照ブログ)

Is'+の視点による人事、キャリア、その他もろもろについての徒然 ver.1

社会人基礎力協議会で登壇しました!

すでに昨年末のお話になりますが、
社会人基礎力協議会の勉強会で登壇させていただきました。  

2022年12月フォーラム・リカレント委員会&勉強会開催のご案内 | 一般社団法人 社会人基礎力協議会

テーマは、「社会人基礎力としてのEQのいかし方」

以前から数回参加していた勉強会、
企業、大学、行政の方など、社会人基礎力を中心に様々な方々が
ご参加される会で、毎回私自身が参加を通して沢山学ばせていただいて
いたもの。EQと絡めた登壇の機会をいただけて、本当に嬉しいものでした!
今回も多くの方々にご参加いただき、恒例のディスカッションパートが
とても盛り上がった時間でした。

 

 

■「学ぶ=投資」である 

今日は、講演した内容をご紹介します。
会社勤めのほぼすべてをいわゆる外資系企業で過ごした経験もですが、
私にとっては直属の上司の影響が大きかったのが「学び」に対する姿勢です。

20歳台で初めて事業会社に就職した際、
会社に行けばお給料をもらえると思っていた私(←甘いですね・・・)に
とって、上司との初日の面談、最初の問いに驚かされました。

「How much would you invest yourself every single month?」
(あなた、毎月どのくらい自分に投資する予定なの?)

キャリアは自分でつくるもの、
会社や上司はその支援はするが、何をやるか、どうやるかは
自分で決めて行動するもの、そうでなければ、キャリアはつくられない。
これが彼女のメッセージでした。

いやぁ、びっくりです。
そんな事考えたこともなかった私ですが、何か言わないと面談が終わらない、、、
苦し紛れに出した答えが「5%」です。
ですが、それ以来、その会社を辞めても、仕事が変っても、
起業しても、私は彼女とのあの約束を守り、毎月自由になる時間や
お金の5%を「自分の未来のため」に使うようにしています。
起業してからは、もう5%はメンバーやより広い活動に活かすように
しており、計10%を目安にしていますが。 

つまり、学ぶことは投資である、という考えを私はありがたいことに
ほぼ最初のキャリアで習得することができたのです。

昨今、新聞などをにぎわすリカレント、リスキリング、などが
なかなか浸透しないというご相談をよくいただきます。
「キャリアは自分でつくるもの」「学びは投資である」という
前提の考えが根付かなければ、浸透、継続していかないのです。 

では何に投資する? 

「そのそも、新しいことに挑戦しないんですよね」

リスキリングの推進に向けて、様々な「学ぶ」しくみを新たに見直して
導入した(している)という数社の企業の方と話をする機会があった時の、
某大手企業の人事の方の一言です。

 DX(デジタルスキル、データ分析スキルなど)、
 プロジェクトマネジメント、
 ITスキル 、、、
など様々なリスキリングメニューを取り揃え、
「学び」に対する考え浸透、その他の人事施策なども見直しを
進めています。ですが、いくらスキルメニューや施策を整えても、

「新しいことに挑戦する」風土・文化・スキルがなかなか
備わっていないということです。

私は、ここに日本のリスキリング、または「学び続ける文化構築」
のポイントがあると考えています。

以前にも増してビジネスの先行きが不透明な中、
今後私達に求められるのは、自ら関係を構築し、新しい分野に挑戦し、
トライ&エラーを繰り返しながら1ミリでも前に人と物事を進める
マインドセットでありアクションする力です。

DX、AI、問題解決などのハードスキルと同時に、または前に、
自分を知り、自分がもつリソースを活かして人に関わるEQ(感情知性)、
仕事や人への基本的な捉え方やマインドセットであるスタンス(姿勢)
の構築が必要です。まず投資するのはこれらのソフトスキルです。

すでに気づいている企業や学校も出てきました。
現在も数社で人事制度の構築や採用、人事施策のプロジェクトに
関わる中、ベースとなるスタンスやEQの力を構築するプログラムを
多数展開しています。管理職以上の職位の方や、シニア層にも
EQやスタンスの学びを続けており、そして同時に、現在は短期大学で
学生達にもこの分野の学びを提供しています。
なぜならこれらの力は誰もがもっている力です。捉え方や発揮の方法を
学ぶことで、誰もが後天的にも高めることが出来る分野ですから。 

実際に、EQ関連プログラムを導入される企業からは
「他のスキル開発にも応用できる自己理解、考え方につながった」
として、リピートいただくケースや、
管理職研修の中に取り入れることによって継続的に取り入れる
ケースが増えています。


■2023年に必要な3つのスキル byコーンフェリー

先日この件をブログに書こう!と思っていたら、
偶然にもこのような記事を見つけました。

国際的な人事コンサルティングヘッドハンティング企業の
コーンフェリーインターナショナルの今朝の記事です。

「2023年に必要な3つのスキル」と題し、
70%の企業が「従業員に重要なスキルが不足している」と感じており、
それらはいわゆるハードスキルでなく、ソフトスキルを求める傾向にある、
という記事です。今後はより少人数で事業を展開する中、多くの企業で
求められるのは、「これまでの得意分野以外の領域やプロジェクトで
協働するマインドセットや行動力」というものです。
ソフトスキルとして掲げられているのが
 ・Agility and Flexibility (敏捷さと柔軟さ)
 ・Work Capacity (多様で多くの仕事量をさばける力)
 ・True Grit (真のねばりづよさ) 

世界的に働き方や事業モデルが変化する中、
一人ひとりがマインドセットを整え、内面的スキルを鍛える(=EQ(感情知性)
を見直し、鍛えることから学び構築し続けることが可能になっていきます。 

これって、
一人ひとりが自分の学びをデザインし、
自分のキャリアをデザインし、
自分の人生をデザインしていくこと。
私自身もまだまだ探究しながら進めていく予定です!

現在実施されているダボス会議もとっても気になるところです。
注目していきたいと思っています。 

 


なお、
短大の授業に関しては、
EQチェックリストとなるアセスメントを開発し、
授業で学ぶEQ発揮度を定量的にも計測を始めています。
既に昨年の学生 170名あまりの結果から見える分析も
発表させていただきました。 
お問合せも沢山いただいております。
この件については、後日このブログでまた。

 



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■新たな記事がオープンになりました!
  マネーフォワード社の人事マネージャー3名がEQグループコーチングを体験 
 「感情」との向き合い方やアクションの変化は?

 
■お陰様で『感情マネジメント』発売から1.5年!
 この度Audioble(オーディオブック)も発売となりました!

著書のご紹介:感情マネジメント 自分とチームの「気持ち」を知り最高の成果を生みだす | 人材の育成・開発・EQ・コンサルティング・人事に強い株式会社アイズプラス