日々是Is'+ (アイズプラス代表 池照ブログ)

Is'+の視点による人事、キャリア、その他もろもろについての徒然 ver.1

ready, fire, then aim!

会社員時代の私は、
個性豊かな上司に恵まれ多くのことを学びました。
その時の数々の言葉が今も私を支えています。
そのうちの一つが、「Ready, Fire, then Aim!」 

「かまえて(Ready)、うて(Fire)、ねらう(Aim)!」
おかしいですよね。通常は、
「かまえたら、ねらって、うつ!」ですから。

■ 「かまえたら、うつ、それからねらえ」

長女気質といいますか、自分のことは自分でやることを
モットーとしてた自分にとって、与えられた仕事はきちんとこなしたい、
いつもそう思っていました。

当時担当していた人事関係の企画仕事は、
企画から90%は完成度を高めて上司にもっていく
事を心掛けて進めていたのです。当然、時間はちょっとかかる。
それでも、一番若手で実績もない自分にとって、
早く仕事を一人前にできるようになりたいという想いもありました。
それが正しい仕事の方法だとも思ってました。 

そんな時オーストラリア人の上司から言われたのが、この言葉です。

”かまえたら(方向性がきまったら)、
とにかく周囲を巻き込んでうて(行動しろ)。
たとえ失敗してもまた必ず次のチャンスがくる、
その時にねらいををしぼめていきなさい(改善して次にいかす)。”

へ―――っと。目から鱗ってこのことです。 


いやおかしいよ。”かまえたら、ねらって、うつ”
「Reday, Aim, then Fire!」ですよね?と聞き返したら
元上司(オーストラリア人)の説明はこうでした。

この会社で期待される仕事の仕方の一つは「スピード」
このスピードを作り出すには、企画の計画段階から人を巻き込み、
50-60%の準備ができたら試作と思えるものもどんどん出していく、
事前に巻き込む人がいればこの段階でフィードバックがあり、
修正を重ねていけばいい。
たとえ失敗しても、この会社は君に必ずチャンスを与える。
だから、次のチャンスにねらいを定めるようにしていけばいい。

つまり、これまで90%の精度で上司に企画を見てもらっていたものを、
その企画段階で誰かを巻き込み、そして試作をどんどん打ってみろ!
ってことです。

■ かまえる時点で巻き込んだら 仲間が増えた

へーーーっと目から鱗が落ちたからといって、
これまでのやり方をすぐに変えられる訳ではありません。
ましてや人員の少ない中、私には仕事を託せる部下がいる
訳でもないのです。周りは忙しそうにしているし、
私の仕事になんてみんな興味ないだろうし、そんな思いがありました。

でも上司の助言は的を得ていて、「スピード感」や「巻き込み」は
自分でもうすうす感じていた課題でした。

そこから少し行動を変えてみました。
企画段階から「相談したい」と関係者を巻き込み、
まだ企画にもならないアイディア段階
のものや、企画したけど収集がつかなくなったものまでランチ時間などに
聴いてもらうように(巻き込み)しました。


そして数年で気づいたことは、
世の中優しい人が多くいるのです。
「相談にのってほしい」
「協力してほしい」「話を聴いてほしい」には、
皆喜んで応じてくれるます。
これは私にとって本当に行動したからこそ得られた発見でした。
そういえば、私は人に頼られると嬉しくなって一緒に考えちゃいます。
ということは、
私が頼ることもできる、やっとそこに気づいたとういことですね。

自分のことは自分でやると孤高を気取らず、
こうしてランチ時間やその他の時間を「巻き込む」ための
時間にしたら、社内でもどんどん仲間が増えていきました。
一緒になって私の仕事である「人事」を考えてくれる方が
増えていったのです。

■ かまえたら、うつ を癖にする

何かを始めよう、企画しようというとき、
最初から完璧なものはできません。
自分でもそう分かっていたのに、私自身は
「私が担当する仕事だから」というプライドと、
「誰も私の仕事なんて興味ない」という勝手な思い込みから、
誰かを巻き込んで相談することができずにいました。
だから一人よがりな企画になるし、スピードも落ちる。

かまえたら(企画の構想が上がったら)巻き込む人に声をかける、
とにかく考えを言語化してみる(50%の企画で発信する)、
見切りでもいいからスタートして、失敗したら次の展開につなげる。
これでいいのです。

だれかを最初から巻き込むことで得られたのは、
企画と思考レベルで多様な人の意見が聴けること、そして
まだ企画にもなっていないふにやふにゃな段階の話を、
心ある方々は結構覚えていてくれています。
それが後々、いろんな仕事に広がっていくのです。
「そういえば池照ちゃん、こんなことに興味あったよね」って
独立後に仕事につながったりもしています。


世の中はおせっかいで優しい人に満ちています。
Ready, Fire, then Aim は仕事の楽しさを可能性を
広げてくれた言葉です。
心豊かに働きたいと思う人に届けたい 言葉なのです。

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「聴くことで新しいことを学べる」



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    前編 https://is-plus.jp/features/interview07-1

    後編 https://is-plus.jp/features/interview07-2

     

 

 

 

 



エモい仕事しようって話

以前のブログでは、今年の世界経済フォーラムで発表された
「仕事の未来レポート2020」において、2025年に向けて必要なスキルには、
People Skill (EQなどの自分を知り人と関わるスキル)がより必要になること
をご紹介しました。

今日は、この「仕事の未来レポート」から感じたことをご紹介します。

isplus1.hatenablog.com

 

■あと5年、ロボット(AI)が仕事量で人間を抜く

レポートによると、
現時点では仕事の約70%を人間が、残りの約30%を機械が担っているが
2025年までにこのバランスは逆転するという予測をたてています。
あと5年で、現在私たちがこなしている仕事の半分は機会がこなす
ことになるのです。

これは、
急速なAI(人工知能)化と
アルゴリズム(問題解決のための手順や計算)化を意味していて、
私たちに求められる仕事も変わってくるということです。

私たちが「判断」し機械が「作業」をする多くの仕事が、今後は、
機械が「判断」して機械が「作業」する分野が広がってくるって
ことなのです。

例えば、経理処理の中の領収書管理など、
以前は品目の仕分けを人間が全てやって計算だけ機械がやっていましたが、
現在は、仕分けも、計算も、経理書類作成も、ほぼ全て機械がやっていますよね。
もうこなす仕事の「処理量」では、私たちは自分たちが作った
機械に勝つことはできないのでしょう。

■量では負けるけど、質で勝負はどうだ

レポートは同時に、この変化によって7500万もの仕事が失われる一方、
9700万の仕事も生まれるとしています。
つまり、私たちの仕事は機械化によって失われるだけでなく、
5800万も創出されるということです。これにはびっくりです。

この膨大な数をどうやって数えているかは謎なのですが、
ま、それだけ多くの創出される「これから」の仕事は、
「これまで」の仕事とかなり違うってことはなんとなく予測できる訳です。

レポートは同時に、この予測にも応えてくれています。
事務系やデータ処理、手作業やルーティンワーク系は機械にとって代わられる
一方、対人間への助言、人間関係の構築、相互関係の調整、
柔軟性やリーダーシップ、意思決定を発揮して人を導くようなコミュニケーション
を必要とする役割の需要は高まると予測しています。

私たちは、このようにEQなどを中心とした対人の「ヒューマンスキル」と、
機械を使いこなすための「技術・技能」のリスキル(再教育)が必要と
と説いています。 

つまり、機械を正確に動かしてたくさんの「量」をこなすことが
人の幸せにつながっていた時代ん仕事から、
機械に任せる部分をしっかりモニタリングしより、人に向けて
人の幸せのためにする「質」を追求する仕事が残っていくとう
ことじゃないでしょうか。

■だから、エモい仕事しようってこと 

でも、この「質」が結構難しい。
誰かが幸せになる、誰かがハッピーになるって決まったこと
じゃないからです。その誰かの幸せが何か、その人が何を
欲しているか、その人の感情や動機を知り、そこにアプローチ
する必要があるからです。

誰かに感情や動機を知ってそこに焦点を当てるなら、
まずは自分の感情や動機を知ってが必要です。 
そうか、これからの時代の仕事は、まず
自分の感情からスタートさせれば良いようですね。 

そういえば、高校生だった息子が使ってた「エモい」って言葉が
あったなぁ。「エモい」は、emotional(エモーショナル)を由来とし
「感情が動かされた状態」を指す、日本語のスラングとのこと。

面白い。

機会が仕事の半分を担う未来はすぐそこに来ていて、
「感情」を行動に向けることができるのは人間だけ。
さて、未来に向けて、
まずは自分自身の感情が動かされる「エモい仕事」していこう!


*「エモい」仕事の参考にしていただける【EQ入門セミナー】を
 以下にご紹介しています。このブログの読者の方には、
 割引クーポンもご紹介しています♪ 

 

 

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先週の「エモい」時間は、久しぶりに参加した北鎌倉浄智寺での座禅会でした。心がスッと落ち着く、エモい時間でした 

 

 

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「異」に挑戦するキャリアピボットとは  

多くのキャリア相談を受ける中で、
最近多く質問をうけるものの一つが、
「自分の経験や強みのいかし方がわからない」
というものです。経験がない訳じゃない、なんとなくこれが強みかな、、、
というのもおぼろげながらわかってきた中、どうやって今後の仕事を
捉えればいいか、、、というものです。

この相談を受けて、私自身が経験したキャリアピボット転職が
参考になるかなと。今日は、そのご紹介をしていきます。

 

■ピボットキャリアとは

私はこれまでのキャリアで6回転職しています
(起業を含めると7回)。
学校を卒業して1年だけ務めた英会話学校を除き、
最初に事業会社として就職した米国の食品会社(Mars)を
皮切りに、自動車会社(Ford)、スポーツ用品会社(adidas)、
出産してから転職した製薬会社(Pfizer)、そして産業製品会社(Pall)と
全て業界を変えていますが、「人事職」は変えていません。
実は、私は意図的に異なる業界への転職をしています。

これが、「ピボットキャリア」です。
バスケットボールやスノーボードなどで軸足を動かさずに回転する
意味でつかわれる「ピボットターン」からきています。


自分の経験や強みを軸にして、
経験のない業態や領域にキャリアを展開させていくことを言います。

■もともとは事業の方向性を変えること

もともと、Pivot には旋回軸や方向転換などの意味があります。
マーケティングの世界で用いられる際には、「事業やサービスの方向性を変える」
という意味でつかわれ、米国のシリコンバレーなどで生まれた表現
といわれています。

シリコンバレーのスタートアップ企業などが事業における「方向転換」や
「路線変更」することを指します。

例えば、
誰もが知っているSNSのスタンダードツールであるFacebookは、
もともとは大学内の学生向けに開始されたサービスでしたが、
サービス対象を一般向けにピボットさせ、現在はSNSインフラ
の一つとなっています。

日本でも、
富士フィルムはコア事業であった写真フィルムの需要が激減する中、
技術を軸にピボットを繰り返し、現在では化粧品やヘルスケアなどの
異分野に進出して大きな成功を収めています。
新たな分野への進出は、フィルムの主原料であった
コラーゲンの生成技術の活用によって化粧品へ、
そしてフィルムの薬品化学構造をベースとした技術返還に
よってヘルスケア領域へ、それぞれピボットさせて事業の
転換を果たしているです。

これらの例からも分かるように、
「ピボット」は、いきなり新たな分野やことに飛び込むのではなく、
既存の強みや経験を軸として異分野や異領域、そして異顧客への
事業転換を図ることです。

■ピボットでキャリアをくるっと転換する 

ただ、ピボットによる事業転換が事業の成功を約束している訳ではありません。
軸を見いだして転換しようとしても、
市場やターゲットのニーズが必ずしも合致する訳ではなく、
そこに飛び込むには、より自分たちの製品やサービスの強みや特徴を
よく知ること、製品やサービスを通して描く世界をよく吟味すること、
そしてタイミングを計ることも重要な視点となります。

キャリアの場合も、同じようなことが言えます。
経験や強みといった軸があるからと言って、やみくもに
くるっと転換させることが全て成功する訳ではないでしょう。
それでも、私自身はこのキャリアピボットの考え方を活用して
キャリアを展開させていくことに可能性を感じています。

私自身は、2社目の自動車会社に行った際、
「人事」という仕事の奥深さと可能性を感じことから、
自分が将来挑戦してみたいことが
「人のモチベーションや働きがいは、業種や業界で異なるのか?
これを自らの目で確かめたい」と思ったのが見てみたいビジョン
でした。そこから、転職する際は「人事という軸をずらさず、
業界を変える」を意識的に挑戦していったのです。 

キャリアピボットに挑戦するには、
それまでのキャリアで得た経験はから「何ができるのか(Can)」、
この経験から得た自分の何が「強みや得意か(Strength)」、
から「軸」を見いだしてみましょう。

そして、CanとStrenghを中心に「軸」を言語化し、
興味のある分野でご自身がその軸を活かしている
世界をイメージしましょう。
少し考えイメージする時間をとったら、あと
必要なのは「飛び込んでいく力」です。

バスケットでもスノーボートでも、
ピボットした後もゲームや競技は続きます。
キャリアも、継続していくのですから!

ちなみに、
キャリアピボットによって様々な業界を経験した私の挑戦
”人のモチベーションや働きがいは、業種や業界で異なるのか?
これを自らの目で確かめたい”ですが、
私の5つの業界での人事経験から言えることは、
「どんな業界でも、”好き”な領域で、”強みや得意”をいかし、
つねに”わくわくな気持ち”をもって仕事をしている人は強い」です。

人生100年時代、
働く期間はおそらく60年、
キャリアピボットという考え方は私たちのキャリアを
より柔軟にし、新しい可能性を広げます。

自分ひとりでは思いつかない場合は、
信頼できる人に相談する、
強みなどを言語化するサービスやツールを活用する、
キャリアピボットしてるなぁと思う人の話を聞くなど
様々な方法があります。

キャリアを転換する「転職」から
強みをいかして「異」に挑戦し、キャリアを展開させる「展職」に、
挑戦する皆さんを応援してまいります。 


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    ご提供し、モチベーション向上、リーダーシップ開発、そしてモチベーション向上
    達成に貢献しています。

    ■コンカーバリューxEQで挑戦する「高め合う文化」
    前編 https://is-plus.jp/features/interview07-1

    後編 https://is-plus.jp/features/interview07-2

     

 

 

2025年に向けて私たちに必要なTop10のスキル ~世界経済フォーラムから~

世界経済フォーラム
「仕事の未来レポート2020」が発表されました。

■2025年の私たちに必要なスキル 

私が多くの企業で実施しているリーダーシップワークショップでも
毎回紹介している
「世界のビジネスパーソンに必要なTop10スキル」の最新版が
3日前にアップデートされました。
今回はこの出来立てホヤホヤのレポートを紹介します。

www.weforum.org




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2025年に向けた世界のビジネスパーソンに必要なTop10スキル


■ あれ、EI(感情知性)がリストにない?!

今回は、前回のものとは表現方法が変わっていました。
必要なスキルを4つのタイプで分類し、項目をより細かく示しています。
 4つのタイプ
 ◎Problem-solving (問題解決)
 Self-management(自己統制/セルフマネジメント)
 Working with people (他者と働く)
 ◎Technology use and development (技術使用とその開発)

このうちの2つについては、アイズプラスが扱うリーダーシップや
感情知性の領域にあたります。そしてTop10のスキルに目をやると、
 Leadeship & social influence (リーダーシップと社会的(他者)影響力)
 Resilience, stress tolerance and flexibility ( レジリエンス、ストレス対処、柔軟性)
の項目があります。これらは全てがEmotional Intelligenceに入っている
項目ですね。Emotional Intelligenceは項目が幅広く、確かに項目別に分けて
学び、開発するケースも多いのでこれはこれで納得。
速報としてEQトレーナーの仲間の方にもお知らせしました。

が、「仕事の未来レポート 2020」のオリジナルレポートをあらためてみると、
なんとそこにはこんなランキングが掲載されています⇒ 
  

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なんと11位にEmotional Inetelligecne(感情知性) があります!

■あと5年 より求められる「ピープル・スキル」

若干の違和感もあり、レポートの最後尾にある各項目(コンピテンシー
の定義を確認したところ、少し謎が解けました。 

www.weforum.org



EI(感情知性)の成り立ちは大きくは2つに分けられます。
Self-awareness & Self-management(自己認識と自己統制(マネジメント))
Awaarenes of others & Social Skills (他者認識と他者と働くスキル)

今回のレポートの定義を見ると
11位にあるEmotional Intelligence(感情知性)は
他者認知と協働スキルを中心にしており、トップ10に入る2つの
項目とは分けて示しているのです。

Emotional Intelligenceの必要性が下がったのか?と思いきや、
むしろ、その幅広い領域が細かく分けられ、項目ごとに
示されるようになっているということです。

このレポートのプレスリリースには、2025年に向けた
世界中の仕事/職種の需要予測が紹介されています。
全産業で需要が大きいものはデータアナリストやソフトウェア開発者、
そしてe-コマースやソーシャルメディア専門家に並び、
「ピープル・スキル」が求められるプロジェクトマネジメントや
人材リソースを確保し、組織形成に采配をもつタレントマネジメント
の領域です。
この「ピープルスキル」ニーズが、ほぼEI(感情知性)スキルそのもの
に相当しているのです。

まとめると、2025年に必要なスキルは、
 ◎Problem-solving (問題解決)
 ◎Self-management(自己統制/セルフマネジメント)
 ◎Working with people (他者と働く)
 ◎Technology use and development (技術使用とその開発)
うち、2025年に向けて世界中で必要なトップ15スキルでピープルスキル領域
にあるのは、以下のような項目です。

  • Leadeship & social influence (リーダーシップと社会的(他者)影響力)
  • Resilience, stress tolerance and flexibility ( レジリエンス、ストレス対処、柔軟性)
  • Emotional Intelligence(他者認知、協働するスキル) 


このほか、レポートによると2025年には
機械が行う仕事量は52%となり、人間の仕事量を上回るとのことです。
私たち仕事の半分以上を「機械」がこなす世界がすぐにやってきます。
自分たちの仕事を機械に奪われると恐れるか、
その機械を活用し、私たち人間にしかできない「ピープルスキル」を
いかして新しい価値を創造するか、これは私たち一人ひとりが
選択できる「機会」なのだと思います。


機械をつかいこなす「機会」をいかす。
あと5年、どうこの機会をいかすのか、
ぜひご一緒に考えていければと思っています。


 

 

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    6年連続ベストカンパニーに登場、2019年度は女性が選ぶ「働きがいのある会社」としても
    1位を取得された (株)コンカーの事例記事です。

    アイズプラスでは人事制度の構築に加え、バリューの浸透に毎年EQプログラムを
    ご提供し、モチベーション向上、リーダーシップ開発、そしてモチベーション向上
    達成に貢献しています。

    ■コンカーバリューxEQで挑戦する「高め合う文化」
    前編 https://is-plus.jp/features/interview07-1

    後編 https://is-plus.jp/features/interview07-2

     

 

 

弱みでなく「課題」な訳

10月はたくさんの企業向けプログラムも機会をいただいています。

①毎年この時期にトレーニングをしている企業(リアルだろうがオンラインだろうが)、
②コロナで少し休んでいたけど「オンライン」でEQなどのトレーニングも可能と知って急遽企画が進む企業、
そして、
③コロナでメンバーの一体感やエンゲージメントに課題を感じており、「EQ」をキーワードに検索してアイズプラスに問い合わせくださる企業 

実は、今年は③のケースがとても多いのです。
コロナで皆が精神的に弱みを感じたり、孤独を感じることがきっかけで
「EQ」にたどり着くということですが、きっかはどうあれ、ご一緒した後は
コロナの状態かどうか関係なく、誰もが自分をちょっと強くできる感情知性の
使い方をお伝えしています。

このトレーニングプログラムの中で私がいつもワークで使用している資料への
ご質問をいただいたので、お答えしながらシェアします♪ 

■目的があってやるから「課題」

 

プログラムでは「ありたい姿」=目標や目的、ビジョン 
認識する「強み」=EQ検査などから分かる行動発揮できている部分
認識する「課題(弱み)」=EQ検査などからわかるあまり行動発揮できてない
部分として言語化します。

感情知性って、「感情」を知性として使うことなので、
「感情」そもののを指している訳ではありません。
「ありたい姿」や「ありたい関係性」を思い描き、そこの向けて
感情をいかすことがEQのトレーニングです。

もし、トレーニングに入る際に特に今と違う「ありたい姿」や「ありたい関係性」
がない、今の現状で何も問題ない!という方はこのようなトレーニングは
必要ありません。実際そのようにトレーニング前にお伝えするようにしています。

そして、描く目標や「ありたい姿」は人それぞれです
(同じ目標を追わないのも、このプログラムの特徴です)。
目標によっては、
現状で行動が表れているものを「強み」となりますが、
現状で行動があまり表れていないものは「弱み」とは限りません。
行動が表れておらずにいるものは、弱みでなく、目標を達成するための
「課題」にはなり得る可能性があるとしています。 

 

■「共感性を高める」時に「自己主張の強さ」は弱み?

例えば、「共感性を高めたい」というありたい姿を描い時に、
「自己主張性の強さ」は弱みでしょうか?

よく聞かれるのは、
「共感しなくちゃいけない(=人の話をきかなきゃいけない)のに、
つい自分の意見をいいたくなってしまう」です。

自己主張性の高さは、
自分の考えをもち、ネガティブな状況においても意見を伝えることが
できる建設的な人間関係をつくるために必要な力です。
相手と気持ちを理解し、相手の立場に寄り添い冷静に課題を解決する
ことに、自己主張性が必ずしもマイナスになることはありません。 

もし、より「共感性を高める」ことに重心を空きたいということであれば
話をする順番を変えることで一歩近づくことができます。
自己主張性の高い人は、人よりも「先に」意見を言いたくなりがちですが、
誰かの意見を聴くことを先にし、そのあとで自分の意見を述べるのです。

自己主張性の高さは、「自分の意見をしっかりともち、発信する」
ことが強みであり、共感という関係性をつくりにあたりこれを
弱みにしてしまう必要はありません。むしろ、この強みをいかしながら
関係性をつくる取り組みに変えていくことができます。

そうとらえれば、共感性を高める目標に対し、

「自己主張性」は弱みではなく発揮の仕方を工夫する必要のある
目標に対する「課題」になるととらえています。

工夫を加えながらいかすことで目的達成に向かえるものなので、
弱みでなく、「課題」なのです。

■課題と問題って何が違うの? 

ここでよく聞かれるのが、課題と問題って何が違うの?です。
これも様々な定義があります。

私の定義は、
問題は、解決すべき事柄 (関係性の問題、社会問題とか)
課題は、解決のための対策(関係性向上の課題、社会課題とか)
だととらえています。

例えば、先の例なら
「共感性が低い」ことは上司-部下の関係性の問題ですが、それは
問題として認識されていることであり、この時点では必ずしも
課題ではありません。

ですが、”共感性を高めることによって関係性を向上させる”という
テーマやゴールをもった瞬間、共感性の低さ取り組みによって向上させる
ことが「課題」となります。

目標やゴールを設定してこその、課題。
だからこそ、アイズプラスのプログラムでは、
「弱み」とせずに「課題」としています。

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10月のひまわり 今年最後になるでしょうか。また来年元気に会いたい大好きな花です



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目標に向けた解決策だから「弱み」でなく「課題」




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    達成に貢献しています。

    ■コンカーバリューxEQで挑戦する「高め合う文化」
    前編 https://is-plus.jp/features/interview07-1

    後編 https://is-plus.jp/features/interview07-2

     

 

 





主体性を発揮するって話

EQ(感情知性)のトレーニングの項目に
「自主独立性」を高める(または低める)があります。

自主独立性とは、
自覚や意思をもち、主体的に物事を推し進めることです。

企業向けのプログラムを担当していると、課題としてトップ3にあがるのが
「主体性・自律性・自主性」などの言葉です。
つまり、多くの企業は指示待ちでなく、
自ら”自覚と意思をもってコトを推し進める”ことを
社員の皆さんに期待しているってことですね。

■「主体性が足りない」って言われました

「上司からもっと主体性を出してって言われるんですが、
リーダーの役周りはやりたくなくて」 

職場では8年目の中堅社員として後輩指導も任されているしっかりとした
女性です。会社が推し進める女性活躍推進施策があるからか、上司からも
なんとなーく「管理職を目指せ!」の空気がプレッシャーだそうです。

仕事は好きだし、自分でも適正はあると思っている。
でも、期待されるような管理職になるイメージはもてないし、
なりたいとも思っていない。主体性と言われても、リーダーに
なるつもりもないのに・・・ と一気に話してくださいました。

彼女に限らず、このような状況にいる女性は多いようです。

でも彼女は、
主体性を出す、こととリーダーの役割、はたまた管理職の仕事を
あまりにまとめて捉えすぎているかもしれません。

ちょっと一緒に考えてみましょうか。

 

■主体には、主観と客観が必要

 

上司の方が期待している「主体性を出す」って
どうゆうことでしょうか?

主体性とは、
自覚や意思を持ち、行動によって他に影響を及ぼすことです。
自らの見方や意見をもって、行動することによって周囲を変えていく
何かをを変えていく力のことなんですよね。
そしてこの主体性の発揮には、主観と客観の両方が必要です。

個人的な感覚自分ひとりとしてのものの見方や意見をもつ「主観」と
当事者でなく第三の立場から観察・考えることである「客観」、この
自分視点とちょっと離れた外からの視点、この両方の視点をもって
目的をもって行動して影響を与えることが「主体性の発揮」です。

主体性を発揮すること=リーダーになることでも、
主体性を発揮すること=管理職になることでも直接はありません。

でもおそらく、
リーダーになることの一つの要素に「主体性」があり、
管理職として力を発揮する一つの要素に「主体性」があります。

主体性を発揮すると、リーダーになる、と管理職が
もしごちゃっとなっているしたら、
ご自身が目指したいキャリアと、これらの言葉の意味を
整理したほうがいいですね。

上司の方は、
自分の意思・意見をもち、
かつ客観的に周囲からの見方も身に付けながら
意図をもって影響力を発揮する存在になって欲しいという
期待があるのかもしれません。

その先に、リーダーや管理職という役割があるのかもしれませんね。

そんな話をしていたら、彼女自身が
「あ、そうかも、そんな話はきちんとしたことがなかった」と。

よく考えてみたら、
リーダーという役割に挑戦してみたいけど自分には経験もスキルもない。
ただ漠然とした不安があって、これを相談すると一気に
「管理職に」と言われそうな気配を感じて言い出せなったそうです。

「でも、私の勝手な思い込みだった気もします。
とてもいい上司なので、ちゃんと話してみます」と笑顔になってました。


■まずは、自分のモノサシをもつ 

事業会社にいた時にお世話になった方から、
「そろそろ自分のモノサシをもって自分で動きなさい」と言っていただいた
ことがあります。

上司から指示はそつなくこなし、会社の意向も的確に伝えること
が得意だった私は、職場で重宝される存在だったと自負しています。

ですが、それは常に「会社が~」や「上司は~」という伝達をする役割
をしていただけで、そこに「私が」の自分の意見がないこと、
行動を起こすために他からの情報を集めて客観性を持たせる
こともしていないとを、この方は分かっていたのでしょう。
こんな状態ですから、”やらされ仕事”を感じながら仕事をしていた時期です。
「主体的」に動いていなかった私を見抜いていたのでしょう。

少しずつですが、自分の意見を意図的にもつようにしてみました。
私自身の変化は、
「会社が~」が圧倒的に主語になってた発言に、
「私が~」を意識的に入れるようになって行動してみたこと。
そうしたら、仕事が各段に楽しくなった、
仕事が自分のものになってきたんですね。
これは本当に大きな変化だったかも。

主体的に動くには、
他に影響を及ぼすために行動することで、
そこには自分のモノサシ(=自分の判断基準)を
もつことが必要。で、このモノサシのためには、
自分なりの意見や視点(=主観)と
他からの意見や視点(=客観)の取り入れが必要なんだなぁと、
そうきちんと気づけたのは、実は言っていただいてから
数年たってからでした。 

そういえば昔、息子が急に

「オレ、クッキー好きだし、
おばあちゃんも好きって言ってたから、
今度おばあちゃんにクッキーつくる」と
眼をキラキラさせながら
クッキーを焼きだしたことがありました。

自分の好き、
相手の観察と、
自分から動くこと、 
息子から教わった「主体性発揮」でした。

自分の判断をもって行動にうつす「自主独立性」や「自主性」が
高まる人は、「自分が動くことで変化を感じる」ことができ、
物事が楽しくなったと言います。

たとえ失敗があったとしても、それも自分が行動を起こすことから
しか起きない経験です。

「主体性」ちょっと足りてないな、、、ともし感じたら、
自分で動くって何だろうっとちょっと興味が出たのなら、
自分の意見や視点と向き合い、
ちょっとだけでも周囲の意見や視点をブレンドし、
まずは自分なりの判断基準(=モノサシ)をもってみることから
はじめてみることをお勧めします。

 

 と、クッキーいただきたながら思い出した「主体性」のお話でした。

 

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息子作のクッキーです ほんとに美味しかったー🍪

 

 

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だから、「主観」を育てたいと思う話

先週クライアント企業とのミーティングで話題になったのは、
ユニセフが発表した「子どもの幸福度」ランキングのニュースでした。

豊かな生活レベルがありながら、
豊かなとは言えない精神的な状況にあるという子どもたち、
ちょっとショックなニュースから3月に見たニュースも思い出したのです。

 

■「幸せ」と言えない子供

一番ショックだったのは、その内訳です。
日本は38ケ国中総合で20位
体の健康では1位/38ケ国中👑
数学と国語のレベルは5位/38ケ国中💪

ですが、

精神的な健康度は 37位/38ケ国中😭
友達作りのスキルも37位/38ケ国中😭 

だったとのことです。

ユニセフの英語原文や他のニュースなどを読ませていただくと

精神的な健康とは、家族から支援されている(守られている)という
主観的な感覚やいじめを受けているかなどが関係します。
また、友達づくりのスキルは新しい友達をつくることに
自信がもてるかという項目です。

ここから見えるのは、
子どもの肥満や生活的環境を含めた項目である
物理的な体の健康度は世界一高い日本という国、
数学や国語などのレベルも世界トップクラスである日本という国で、
そこで暮らす子供たちは自分達のことを「精神的に健康(幸せ)」と
言えない状況でいることと、友達をつくることに自信がもてていない
という調査結果です。

 

 

■「幸せ」と言えない大人

 

今年の3月、同じようなデータを見たことを思い出しました。

国連の「世界幸福度ランキング」で日本は昨年の58位からさらに4位後退し、
62位(153ケ国中)だったというニュースです。 

日本の評価が低い項目は寄付活動などに関わる「寛容さ」と、
人生そのものへの満足度が楽しいか(高いか)否かを問う
「主観満足度」です。

今年のランキングは、昨年の回答によってなりたっているものです。
つまり、コロナで自粛生活が始まるより前に、このランキングへの
回答は済んでいるのです。それが、前年よりもさらに後退している
ということですね。自分の人生が幸せだといえる大人がさらに減って
いるというデータということになります。

このレポートが発表された今年3月は、コロナの報道ばかりであまり
このニュースは表に出てきていませんでした。

 

■だから、「主観」を育てたいと思う


もちろん、このようなニュースが報道される度に、
データのとり方への疑問や、文化的背景からの影響などに
違和感を覚える方がいらっしゃることも理解しています。

それでも、このようなデータが出ていることも真摯に受け止め、
私たち自身がここからどうしていきたいか?を考えていく
材料にはできます。

とても残念ですが、2つのニュースは
大人も、子供も、主観的に「幸せです!」、「精神的に健康です!」と
言えない状況にあることをを示しています。

では、主観っていったいなに?

主観とは、”自分ひとりだけの見方や感じ方、考え方”
のことです。だから、主観的満足感や幸福感とは、
誰かに言われた満足や幸せでなく、
誰かがつくったモノサシで計る満足や幸せでもなく、
あくまで個人的なその人ひとり一人のモノサシの中での
”満足”や”幸福感”で良いということです。

大人も子供も、もし主観的な満足や幸福が少ないとしたら、
私はそれは誰かと比較したり、人と同じでない自分を自分で
認められないからではないかなと感じています。
自分自身を肯定すること、ですね。

だから私はまず、EQ(感情知性)を通して、
大人の私たちの「主観」を育てたいと思っています。
自分で自分の気持ちや幸福の度合いを感じ、認め、自分のモノサシを
もつってところからです。
先日実施した【EQ入門セミナー】の参加者の方に
「自分のモノサシでいいんだって初めて思えました」と
コメントをいただき、多くの大人が、誰かが作ったモノサシで
つい自分を計っていることをあらためて認識しました。
同時に、EQによって感情を知性としていかすことで
「まず自分がどう感じているのか」を表明する主観を
育てることにつながることも、です。

大人の私たちが自分自身のモノサシをもてば、
子どもたちが聴く大人から声掛け、言葉、対話の質が変わってきます。
子どもたちが自分のモノサシをもち、自分のモノサシから
主観をもつことは、教育の現場でも変えていけます。
もちろん、学校だけでなく人と人が関わる場のすべてからです。

さて、みなさんの自分の満足や幸せの指標は何でしょうか?
互いに質問し合って探すことで、日本はもっと精神的な満足や
幸福があふれる場所になれると思うのです。 


つぶやき:ちなみに、主観と客観、そんで主体って何?も
考えたりしてて、それは明日、ブログにします!



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私の「幸せ」は豊かな自然のそばで暮らしていることです

 

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